フットボール マンション

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タグ:相模原

人は普段開いていない場所、入ってはいけない場所があると、ついつい好奇心に駆られるものだ。
サッカースタジアムもその例外ではなく、さまざまな顔がある。
思わずカメラを向けてしまったが、なんら意味もない一枚の写真だ。

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さて、本日はSC相模原とカターレ富山の試合を観戦した。
この試合から暑く、厳しい夏に向け、これまでの13時開催が15時になった。
思い返せば昨夏、SC相模原は7月26日にレノファ山口を迎えた試合は、見ている側に気候面、サッカーの内容面2重の意味で苦しさがあった。
だからこそ、照明設備が無いギオンスタジアムにあって、雷雨による試合中断の経験がある中で真夏の13時開催を変更した点は大きな注目ポイントだ。
薩川監督の目指す”走るサッカー”を高い質と量で実現するための追い風になるのではないだろうか。

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よくサッカースタジアムで重要なのは、ピッチと客席の近さや見易さだという話を聞く。
確かに、試合を臨場感あふれる席で快適に見られることは重要だ。
SC相模原のホームスタジアムであるギオンスタジアムは、ピッチと客席の間に陸上トラックを挟む”陸スタ”と呼ばれるタイプで、物理的に埋められないトラック幅をどのような演出で埋めていくか?という課題があるように思う。
この点では、すでに川崎フロンターレが陸上トラックにパトカーを走らせたり、TVで人気の出た人物が自転車で疾走したりと、トラックがあることを逆手にとった施策を試みて話題になっている。
SC相模原では、地域のダンス教室や応援団がパフォーマンスを披露するなど、これまでのところ主に”地域住民活動の発表の場”として有効活用されている印象だ。



ところで、サッカースタジアムの入り口の重要性についてはどうだろうか。
入り口に一歩足を踏み入れたときから、試合への期待に胸を高鳴らせるような演出もまた重要なのではないだろうか。
ギオンスタジアムでは、今シーズン新しく登場した選手のノボリがあり、SC相模原屈指の知名度を誇る元日本代表GK川口能活を先頭に多くの観客を迎えるスタジアム正面、ビックフラッグの目の前を彩っている。
このスタジアム正面からの画は、個人的にかなりお気に入りの風景である。
ビックフラッグを掲げ、チケット売り場を併設し、スタジアムグルメへ続く、来場者への重要なファースト・インプレッションを与えられる場所でもあるスタジアム正面は、試合への期待に気持ちを高鳴らせる場所であり、クラブが最も重視すべきポイントの1つであると思う。


ここ最近、スタジアムに隣接した利用可能な駐車場が増えたことで自分自身も正面からスタジアムにアプローチすることがなくなり、どこか間が抜けたような心持ちがしていた。



思い返せば、これまで多くの試合を見てきた日産スタジアムへ行くときは必ず新横浜駅から歩いた。
アクセス上、1つ手前の小机駅の方から歩いても、さしたる問題はない。
それでも、いつもビル郡を通り抜け、スタジアムが徐々に姿を現し、さまざまな経路を進むファンが徐々に1つの場所へと向かう光景を目の前にし、選手のノボリを横目に、次第に大きくなるBGMに歩みも自然と早くなったのだった。
これは『今からサッカーを見る』という1つの儀式であり、スタジアムがそうであるようにこの行程そのものが一種の言論装置なのだろう。

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余談だが、”高鳴る気持ち”を演出すること、興行としてのサッカーをどう考えるか?
今後、機会があれば一度サッカークラスタの飲み会で話してみたい。



さてさて、まだまだ試合の話には行きつかない。
もう少し脱線して、ピッチの外のサッカー「アウェー遠征」についてだ。


熱心なサッカーファンは試合観戦のために、しばしば飛行機や新幹線で、あるいは車で何時間もかけて現地に向かう。
このアウェー遠征はちょっとした旅行みたいなものだ。
たとえば、ある試合で1万人の動員がありその1割がアウェー遠征のサポーターだとすれば、1000人の”旅行者”をひと時に獲得したことになる。
この狸の皮算用の正当性はともかく、地域に根ざし、地域に愛されるサッカークラブは地方の観光産業、地域経済にとって追い風になれる可能性を秘めた存在だと思う。
特に70万人超という全国的に見ても人口の多い相模原市のもつポテンシャルは高い。


もちろん、SC相模原が今後どのようにして、市民に認知、応援されていくか。
また地域の中でどういった存在になっていくのか、という地に足をつけた話を掘り下げることなしには、アウェー遠征のポテンシャルもヘッタクレもないのだが。

なんでこんなことを考えたか。
J3を見に行くようになってたまに見かけるアウェーチームのブースが今回も出ていたからだ。
そういえば、昨年の鳥取戦では高そうなお肉を抽選で頂いたこともある。
アウェーにも来てください というスタンスは歓迎べきだ。
一方的で殺伐とした活動や感情より、双方向性があるのが日本サッカーのいいところだ。
ところで、相模原はアウェーで何か観光をPRする宣伝活動しているのだろうか?
そもそも、相模原市やその周辺地域の観光資源とは何か。
意外と知らない自分の足元、地に足をつけた話をしろと言いながら、実は自分が宙ぶらりんだった。
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おなかが減ったら、我慢すればいい。
10年くらい前、まだ学生だったときはスタジアムグルメなんて高いだけだと思っていた。
チケット代でその日のお小遣いの大半が消える学生時代、コンビニのオニギリがサッカー観戦のお供だった。

考えが変わったのは社会人になってから。
行動範囲が広がりいくつかのスタジアムを巡る中で、スタジアムグルメが充実していること、これは1つの強みだと感じた。
偉大なる先達である鹿島に行けばベーコン串やモツ煮があるように、ギオンスタジアムにもさまざまな”おいしい”が待っている。
以前から、地元のファンも、遠い地から来た人もホームサポーターもアウェーサポーターもみんなが共に”幸せ”になれる”おいしい”という感動体験を創造できるスタジアムグルメがギオンスタジアムにもあると思う。

実際、スタジアムに来た他所のサポーターさんたちの感想を聞くに、それもあながち間違いではないようで、偉大なる先達の鹿島サポーターである友人からも良い評価をされた。
また、スタジアムグルメを食べつくすことで有名なFC東京サポーターである友人も当ブログの記事で良い評価をしてくれた。
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前述したとおり、ギオンスタジアムにはさまざまなおいしいスタジアムグルメが出店している。
ここでは今節出店していた中から個人的なおすすめを紹介する。

眞田珈琲。
寒さを感じれば暖かいサガミハラテ、暑いときはアイスコーヒーか、アイスのルイボスティーのエスプレッソがおすすめ。
レモンスカッシュもうまい!!
最近はフードメニューもあり、とにかくその日の気分に合わせた飲み物をチョイスできるのが一番のおすすめポイントだ。
巷でも流行中のラテアートは、女子必見のかわいさだ。
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アイスのルイボスティーのエスプレッソ。
体の代謝があがり夏バテに、加齢臭対策にもなる。
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スタジアムグルメの各店舗は品揃えも店構えも多種多様。
同じお店が次回も必ずいるとは限らないから、おなかが減っているなら迷わず並ぶが吉。
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今回は個人的なゲストと一緒だったので、ぜひ食べてほしいカレーにした。
ワンツードンのココナッツ風味の旨辛カレー。

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ゲストは見たところ、さほど大食いには見えなかったが、カレーを飲み物のようにスルっと食べきると、ラテを片手に高座豚や焼きそばも買い求めた。
食べながらもサッカー談義が止まらないあたり、2人ともずいぶんサッカーに毒されていると思う。



J3では数少ないスカパー中継だった今節の解説はジローこと、元マリノスの清水。
偏りのない語りが特徴的で、現役時代は攻撃的なポジションだったこともあり、攻撃の解説がわかりやすい印象だ。
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他所はあまり知らないことを棚に上げて言うが、SC相模原の選手紹介映像はかっこいい。
スタジアムに来て、おいしいものを食べ、これからの試合に向けさらに盛り上がる演出として選手紹介は重要だ。
残念ながらスタジアムDJが何を言っているかはあまり聞こえないかもしれないが、とにかく映像を見てほしい。


今は川口能活がスタメン出場を続けているので、最初に紹介されるのはGKの彼だ。
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昨季の大怪我から復帰した天野は先発を勝ち取った。
運動量豊富に右サイドを圧倒することを期待されている。
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岩渕は薩川サッカーの体現者。
十分すぎる足元の技術に加えて、ボランチ、右サイド、2トップの1枚、さらにはSBとして機能するユーティリティさを兼ね備えた抜くことが出来ないピースで、個人的に戦術的な重要度は菊岡のそれを上回る。
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薩川監督いわく「攻撃はある程度選手に任せている」とのことだが、その中心は間違いなく菊岡だ。
高精度のセットプレーキッカーであり、うまい選手にありがちなオン・ザ・ボールだけではなく、走れてファイト出来る。
彼のプレーエリアがより前線に近ければ近いほど、チームはうまくいっている。
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曽我部は今シーズン怪我もあり、満足な活躍を見せているとは言いがたいが、SC相模原屈指の人気選手だ。
細かいステップのドリブルと強気にシュートへ持ち込む姿勢が素晴らしい。
今節はスタメンで登場した。
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先日の試合で300試合出場を達成した深井はA級ライセンス取得のためベンチスタート。
SC相模原加入後、30台半ばの大ベテランとは思えない運動量、技術、体の強さを発揮してきた。
また、長らく上位カテゴリで過ごしてきた選手らしく、その振る舞いは多くの若手選手やアマチュア契約選手の手本となっている。
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試合開始からずっとやり合う保崎と北井。
見所の多い試合だったが、マッチアップに限ればこの2人が繰り広げた肉体言語は見ごたえ十分だった。
前半、時間経過と共に北井のポジションがどんどん高くなった。
コレに対するSC相模原の事前準備はどれほどのものだったのだろうか。


サイドで攻撃的で高いポジションを取ろうとするSBがいるときの対処としては2つあるだろう。
1つには彼を本来のSBのポジションで、さらに後退しながらディフェンスさせる展開に持ち込むことだ。
一方で彼が上がってくるなら、薩川サッカーらしく攻撃を受け止めながら、ボールを奪った後に北井が上がってきた背後のスペースを突くという形があるだろう。
実際、試合では保崎が何度か高い位置で北井に守備を強いたシーンがあった。
ただ、そこから失点をしなかったのは、北井自身が粘り強くできたという評価も出来るし、北井に対する守備のフォローも多かったことから、逆にカターレの準備してきた通りだったのかもしれない。
繰り返すが、この試合1番の見所の1つだった。

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後半の鍵を握る3人。
ビハインド迎える後半、SC相模原が得点を奪うには岩渕、曽我部がどれほどフィニッシュに絡めるかが重要なポイントだ。
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南区民DAYと銘うたれた試合は5,668人を動員した。
集客面で素晴らしい成果をあげることができた。


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何かをずっとしゃべっている保崎。
プレー中も同じで、ずっとしゃべっている。
思ったことを内に溜め込まず、吐き出してぶつけるタイプなのだろう。
人間味のある魅力的な選手だ。
今シーズン、既に何人かの知人がギオンスタジアムを訪れているが、いずれも印象に残った選手の1人に保崎
をあげている。


ろくでもない余談だが、普光院は顔の左側から撮る方が、写真栄えをするという個人的な印象。
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(単にアングルがそうだったというだけかもしれない)

試合は0-1で終了。
出来たこと、出来なかったことがハッキリした試合だった。
また、後半の終盤に運動量が落ちるまで前半からアグレッシブなプレーを続けた。
15時キックオフのプラスの効果が出たのだろうか。
試合の進め方、やりたいこと、やれることについては概ね残り15分を除いて納得がいくものだった。
ビハインドが続いた最後の15分、この時間をどう過ごすかが良くわからなかった。
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ブラジル人選手はファンサービスを大事にしてくれる。
前節、負傷退場したシンバは笑顔で撮影に応じてくれた。
ボタンは全部留める派だ。
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今節はスカパーでの放送があり、Jリーグ女子マネージャーの”サトミキ”こと佐藤美希も来場した。
彼女を見るのは初めてではないが、TVで見る印象より小柄に感じた。
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SC相模原は”互いの距離感が近い”クラブだ。
試合終了後に並べば選手とハイタッチが無料で、抽選もなく参加できる。
今後、何万人と集客するような時代が到来したときには、おそらく実施されないであろうイベントであり、試合の興奮が冷めぬうちに選手と触れ合えるなんてそうあるものではない。
また次もギオンスタジアムに来たいと思わせるSC相模原のストロングポイントとなる演出だ。


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ハイタッチイベントを横目に、多くの下部組織の子が忙しく会場の片付けをしていた。
気が付けばゴールは撤去され、すでに弾幕もピッチサイドの広告看板もなかった。
他にも多くのボランティアスタッフが忙しなく片付けをスタジアムの内外で行っていた。
試合後、ゲストを待つためにいつもより長くスタジアムにいたが、精力的に活動する彼らの試合はまだ終わっていなかったのかなと思う。
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試合を見て思ったこと
・上位対決、0-3の敗戦からの今節と今後
前節の大分戦まで10試合で1敗とスタートダッシュを決めた相模原だったが、現在下位に沈む盛岡にホームで勝利を挙げることが出来ず、YS横浜には試合終了間際にセットプレーからの失点し勝ち点を失うなど、上位ながら飛びぬけた存在にはなれなかった。
相模原は上位4連戦である前節の大分戦で2敗目を喫すると、続く今節の富山戦も落とし、勝ち点21の7位へと後退した。
とはいっても、1位の鹿児島ユナイテッドとの勝ち点差はわずかに3であり、上位7チームによる更なる混戦模様が展開されるだろう。
また、すぐ後ろには勝ち点2差で琉球が迫ってきており、リーグの行く末はうかがい知れない。

相模原は今週末のアウェーAC長野パルセイロ、続いて栃木SCとの上位連戦の後半戦は控えており、ここで勝ち点でいくつ獲得できるかが、今後も上位争いをしていく上で鍵となる。
もし2試合を勝ち点0で終えれるようなことがあれば、優勝が遠のくだけではなく、監督の評価にも大きくかかわってくるのは間違いない。
少し先の話をすれば、8月から9月にかけては鹿児島、大分、栃木との上位3連戦も控えており、9月が終わった時点でどの位置にいるかは注目ポイントだ。
仮にその時点で上位に残れれば優勝の可能性は高く、11月の秋田戦が天王山になるかもしれない。


・FW不足(井上、シンバの離脱)と普光院1トップ
世の中なんでも思った通りにはいかないものだ。
今期新加入し大きな期待を集めたブラジル人FWアレシャンドレ。
彼は足元の柔らかな長身FWとして、前線の軸になる存在かに思えたが、結局1試合も出場することがなかった。
彼と入れ替わる様に加入したシンバはいわゆる1.5列目、2列目を主戦場とするアタッカーだ。
アウェー藤枝戦では、最初左ワイドに入ったがその後1トップに入った。
純粋なFWでない彼に相手CBを背負ってプレーさせているのはあまり効率的ではないし、彼のためにもならない。
彼の特徴は、5月のブラウブリッツ戦で曽我部のゴールをアシストしたプレーに見られるような狭いエリアで近い距離にいる味方と1・2やドリブルで局面打開を図るタイプであるように思う。
アクロバティックなプレーを得意としているとも聞こえてくるが、サッカーの90分は刹那の華麗さより泥臭い時間が長い。
彼を1番前に置くのは得策ではないだろう。

言うまでもない当然のことながら、J3のクラブはお金が無い。
抱える選手の人数は決して多くなく、新興クラブゆえに下部組織もまだ未成熟だ。
現チームで純粋なFWは井上、服部だけだ。

エースは井上で、彼は昨シーズン8得点を挙げた。
その井上にしても、これまでのキャリアでシーズンを通して稼動したのは昨年と岐阜時代の1年で、このところは負傷から欠場している。
彼の選手としての特徴は、FWとして充分な足元のテクニックがあり、クロスに対する反応が良く、DFとの駆け引きがうまい。
得意のヘディングをはじめ、両足で正確なフィニッシュワークが期待できる。
2トップの一角や、1トップのFWの下でプレーすると特徴が生きるタイプだが、1トップも無難にこなす。
また、2列目の中央・サイドのいずれでもプレーできるユーティリティ性も持ち合わせている。
欠点は体力的な不安、ゲームに入れないときの存在すら感じられないほどの好不調の差だ。
今シーズンは高原とタレスが退団しFWの枚数が減る中で彼の重要度は増している。

もう一人のFW服部は188cmを誇る大型選手だ。
国士舘大学から加入し3年目を迎えた彼は日々成長する好素材だが、未だ未完の大器でありプレーのムラは少なくない。
シーズン序盤はスタメン出場することも多かったが、現在はベンチが定位置となり後半から出場することが増えた。
フィニッシュ精度は改善の余地があるとはいえ、そのスケールの大きいプレーは熱狂的なファンを引きつける。


さて、前節の大分戦では1トップはシンバだったが、彼が開始早々に負傷退場しFWは服部だけになった。
今節は、井上が欠場、服部はベンチとなり、最前線を本来はMFの普光院が務め、FWがベンチに座り、MFがFWとして出場するピッチ上にFW登録の選手がいない”0トップ”になった。
0トップといえば、セリエAのローマでトッティがやっていたし、バルセロナのメッシもそう呼ばれた。

SC相模原でいえば、普光院はDFを背負いフィードのターゲットになることもあったし、サイドや中盤に降りて岩渕がそのエリアを使うこともあった。
また、時にはトップ下の菊岡と2トップを形成し、チームとして前線でのターゲットを増やそうとする工夫もあった。


言うまでもないことだが、170cmそこそこの普光院に相手DFとの競り合いを制して前を向くことを期待してはいけない。
富山戦、彼は競り合いを嫌がらず自身の役割に忠実だった。
監督としては、中央で本来のFWのように振舞うことに加えて、裏へ抜け出してボールを引き出したり、サイドに流れて数的優位を確保する役割を求めていたのではないかと思う。
そして、彼が流れたスペースを主に岩渕が、そして曽我部や菊岡が使うというイメージだったのではないだろうか。

普光院は前半に体を張ったポストから菊岡のシュートを呼び込むプレーもあったが、そもそも彼にボールが収まることが少なかった。
この試合、どちらかといえば岩渕が最前線にいる時間の方が良かったと感じた。
普光院の生真面目なプレーとその運動量を生かそうと思えば、本来の適正は2列目ないしは3列目だろう。
ただ、狭いエリアでプレーするには技術的に荒削りで、ドリブルで相手に仕掛けるタイプではない。
個人的に彼の選手としての完成形は、羽生や兵藤慎剛といった豊富な運動量と高いオフ・ザ・ボールの動きでチームの潤滑油として機能することだろうと思う。

個人的にもっとも評価したいプレーは85分過ぎ、菊岡のFKから前線に送られたパスをファーでヘディングで折り返したシーンだ。
体力的にも、メンタル的にも苦しい時間帯だったが、左サイドで菊岡が持つとパスを自ら呼び込み、DFの背後でヘディングをした。
折り返しがあえば1点だったが、菊岡のパスに同じく鋭い動きで動き出した坂井は遠すぎ、続いてエリアに入ってきた曽我部には届かなかった。
多くの選手の足が止まったこの時間、諦めずにパスを呼び込んだ普光院のプレーは素晴らしかった。
右サイドにポジションを移し仕掛け続けていた保崎も同じく強度の高いプレーを続けており、最大級の賛辞を送りたい。



富山戦は井上、シンバ不在の策とはいえ、服部ではなく普光院が優先された判断はよくわからなかった。
(追記:普光院が先発することで得られる良さと服部の良さを天秤にかけたときの判断)
机上の空論だが、チームが前進しようと思えば、大きな体でボールをキープする服部のほうが優位性が確保できるように思えるし、試合終盤で3枚目のカードとして残してしまったがゆえに服部投入が深い時間になってしまったとすれば、それは采配の間違いだったのかもしれない。
特に試合の最終盤に服部がDFとの競り合いにほとんど勝っていたことも考えると、後出しじゃんけんの結果論ではあるが、もっと早くに服部を出せる交代策を模索するべきだったといえるだろう。


・パワープレーの是非
前項でも書いたが、試合終盤88分に出てきた服部は競り合いの多くに勝利した。
小兵ぞろいの相模原にあって、188cmの彼を生かさない手は無い。
相模原に限らず準備してきたサッカーが通用しなかったり、戦い方を変えたいときはゲームバランスを壊せる存在が必要だ。
彼が投入直後のセットプレーですぐに特徴を発揮しているのを見るに、もっと早く1点を追いつくために試合を壊しに行くべきだった。
89分にルーカスからのフィードを深井へ落としたシーンが決まっていれば・・・
アディショナルタイムの落としも坂井が決めてくれればとタラレバが続く、、、

アディショナルタイムが4分あったとはいえ、ルーカスを上げたタイミングは90分頃。
これも結果論だが、もう少し早くて良かった。
上位対決は勝つことは当然求められるが、負けないことも重要だ。
リードされる展開の中、どうやってリスクをとるかは非常に難しい判断である。
ただ、0-1でも0-2でも負けは負けだから、ここはさらにチームのバランスを崩していく戦い方があっても良い。



・曽我部慶太の存在感
スターターに復帰した曽我部慶太。
彼がいるとさまざまな効果をチームにもたらしてくれる。
特にカウンターやビルドアップで高速ドリブルでチームを前進させ、チャンスを作り出す動きは重要な攻撃手段の1つだ。
本当に魅力的な選手だ。

彼がボールを持った瞬間、観客は思わず声をあげ、こぶしを握り、全身に力が入る。
彼がドリブルを仕掛けると、さらに多くの大きな声援で応える。
彼がシュートし、ゴールを奪うと、観客は歓喜の叫びで応える。

やはり、曽我部慶太がギオンスタジアムでプレーするのを見るのは楽しい。

・ギオンス名物の強風を味方につける戦い方

相模原のスタメンCBの両名は決して足が速いタイプではないが、屈強な体躯を生かした空中戦を得意としている。
富山戦、風上に立ったときは徹底的に相手GKからのリスタートを短く繋がせず、フィードキックを蹴らせる工夫がされていた。
GKのフィードキックは遠くまで飛ぶが、そのボールはいずれのものでもないイーブンな状態だ。
理想論だが、CBが跳ね返し即カウンターに繋げることが出来れば、労せずにチャンスを量産できるようになる。
ホームスタジアムの特徴を生かして、相手のサッカーを封じ込めたい。

・失点シーンを考える













結局、どうすればいいかは思いつかなかった。

・短寸評(長い)的何か
FW
普光院:FWとしては物足りなかったが、最後まで運動量は落ちなかった。
今後も成長過程にある大卒ルーキーを積極的に起用する薩川監督の強気の采配で得たチャンスを生かしてほしい。
後半にあった惜しいシュートがあったが、次回FW起用時にはシュートの数そのものを増やしていきたい。
MF
曽我部:やっと本来の特徴が出る2列目での起用となった。
序盤から積極的に得意のドリブルでペナルティエリアへ侵入し、貪欲な姿勢が好印象だった。
昨シーズンの攻撃は彼に全ておんぶに抱っこ状態だったが、それから開放され、のびのびプレーできるようなった。
出足の良さから、攻守の切り替えで目立つシーンが多く、守備では良いプレスバックが何度もあった。

菊岡:試合終盤にゴール前で見せたワンタッチパスはさすがの創造性だった。
後半に何度かあったアウトスイングのCKは精度を欠くなど、試合を変えるようなファンタジーを見せることは出来なかった。
時間帯によっては2トップの一角に入り、裏に抜け出して曽我部からのパスを呼び込むなど、柔軟なプレースタイルを見せた。
自身のプレーがうまくいかなくなると我慢できなくなりファールをおかしたり、判定への不満から冷静さを欠くなど、一番落ち着いて欲しいところで感情的だった。

飯田:さまざまな場所に顔を出し、中距離のパスを織り交ぜてボールを動かそうとする意識が読み取れた。
攻撃が停滞するなか、後半にシュートチャンスを得たがゴールには至らなかった。
攻撃を作り直すときに安易に前線へパスをしないようにしたい。

岩渕:右サイドで先発し、前半にシュートシーンを何度か作った。
最前線でプレーしている時間は元FWらしく、ボールを引き出し、DFとの駆け引きでもチャンスを作り出した。

坂井:アディショナルタイム、服部の落としをシュートしたシーンはなんとしても決めたかった。
試合全体を通して運動量多く、チームのバランスを取ろうと奮闘した。
ブラウブリッツ戦に続いてセットプレーの失点シーンは得点者の近くにいた。
味方の屈強なCBがマーク出来ない相手選手とのマッチアップで坂井にミスマッチがあるようなら、チーム戦術として改善したい。(追記:動画を見る限りは彼はストーンの役割だから、ミスマッチがあるとすれば他の選手か)

DF
天野:前半は運動量を生かして高い位置に侵入しクロスを入れるシーンを何度か見せた。
攻撃に特徴のあるSBらしく守備に回るとやや物足りなさを感じた。
クロスの精度を上げ、常に攻撃的な存在感を発揮して対面選手の攻め上がりを封じ、自分のサイドを相手に使わせないようにしたい。

工藤:最後の10分、後ろでどうやってボールをまわしながらクロスを入れていくべきだったかを他のDFたちと整理したい。
対人で負けることはほとんど無く、安定感があった。

ルーカス:圧倒的な空中戦での強さはチームに安心感を与えた。
リードされた終盤には良いフィードで服部の特徴を生かした。
自身が前線にスクランブルしたときにどうやって振舞うかを周囲と整理しておきたい。
特に服部との関係性を考えたい。

保崎:恐ろしいまでの運動量と変わらないハードな守備を見せ、右サイドに回った後は何度も攻め上がった。
前述したとおり、カターレ北井と繰り広げたデュエルは見所抜群だった。
今年のSC相模原はSBを多く抱えているが、彼は左右どちらのサイドでも攻守に頭1つ抜けた存在である。

GK
川口:失点シーンは競り負けた跳ね返りを決められた。 
身長の高いGKではない自覚はもっとも本人が一番自覚していると思うが、相手より先に手で触れたい。
とはいっても、そもそも失点シーンで川口と競り合っていたのはカターレの2選手であり、川口ばかりは責められない。

FW
服部:投入後すぐに特徴を発揮し、何度もチャンスを作り出した。
もう少し長い時間出場できれば。
MF
深井:服部からの落としをもらう形をもっと多く見たかった。
強引なキープなど無理の利くプレースタイルは貴重な存在。
DF
牧内:交代直後の突破は素晴らしかったが、徐々に優位性を失った。
左で使うとプレーの選択肢が少なく感じるので、右サイドを駆け上がらせたい。

薩川監督:相手を引き込んでチャンスを伺う戦い方は浸透しつつあり、ゲーム全体のプランは見ている側にも理解できた。
ただ、それは0-0で多くの時間を過ごし、1-0ないしは2-0で終えるようなものであって、0-1で負けている試合のそれではなかったように思う。
特に最後の15分間をどう過ごすかについては、疑問が残った。
指揮官はシュートが入らないと言うが、ビハインド時にチャンスを増やすための施策をリスクを取ってでも進める判断をしなかった真意を聞いてみたい。

そういえば、試合前にある人との話していた交代出場する選手とその順番の予想が、ソックリそのままだった。



次回、ホームゲームは栃木SC。
昨シーズン相模原に在籍した永芳がいる。
今シーズン出場はないようだが、今節ベンチメンバーだったので、7月3日の相模原戦に出場する可能性は十分にある。
なお、友人の結婚式に参加するためにこの試合は見ることが出来ない。
非常に残念だ。

それではまた。

最近、マイブームのびぼーろく。
忘れないためにフットボールマンションのアーカイブにしておきます。

そうしようと思ってました。
まぁ、気まぐれにだいぶ手を抜いた文章を上げたいと思います。

所用があって見れない予定だったので、前半にちょっと遅れたくらいでスタジアムに着けたのは正直嬉しかったですね。

中盤センターの配置が曽我部の負傷により、いつもと違う組み合わせでした。
役割も変えていたように見えましたね。

こういう試合をつまらんとか、塩試合と言ってしまうのは簡単なことですが、おもしろい試合だったと思います。
結局、映像が短いハイライトくらいしかないからねってことです。
とはいっても、ハイライト用にTVカメラは入ってるわけなんですよ。
前から言ってますけど、定点カメラ1台で解説も実況もいらないからオンデマンド配信してくれよって思うんだ。


この試合、もっとも沸いたシーンだと思う。
ボールを受けるトラップ1つで完全にフリーになった岩渕の素晴らしい判断でした。

ハイライト


服部が収めて、落として、、、それがなかったら前進する手段を見失ってしまう。

この試合は服部ががんばっても、ただそれだけ。

曽我部が見たいよね。
早くけがを治してくんろ( ˘ω˘ )

カウンターからフィニッシュに持ち込んだりしていたのはすごく良かった。



イヤーブックを読むと、動きながらのプレーを練習しているとのことです。
この試合ではその成長・進化が見えたと思います。
次は結果、そして守備のところをがんばってほしいですね。


いい加減、服部を笑いものにしちゃいけないと思うんだよね。
それなりに金払ってるだろうにベンチにも入れないブラジル人がいる中で、1トップで孤軍奮闘中。
もちろん、勝利、得点、得点に絡むとという目に見えた結果で示してほしいところです。


持って生まれた体格も、アグレッシブな姿勢もFWとして魅力充分。
結果が付いて来ればイメージもガラリと変わってくるはず。

ボールを正確に扱う技術、正確に蹴る技術がある選手という印象でした。
もう少しチャレンジしていいと思います。

左から右サイドがスライドを伴いながら、1つずつポジションを上げてダイナミックさをもたらしてくれるといいのですが、、、

まだまだ周囲とのコミュニケーションを取って、互いを理解していく必要がありそうです。
空中戦は本当に強い。

さまざまな種類のクロスをバンバンいれて、どんどん服部をゴール前で競らせていきたいですね。

世の中、だいたいそういうものです。
真実はいつも1つ(゚∀゚)

いくら素人さんでも汚い言葉は慎めよ!!って思うわけです。
ただ、素人さんの方が真実に近かったのは事実です。
中途半端な玄人さん、残念すぎ!!(自戒を込めて)

このチームの今のベストな布陣がアレだったわけで、それもまた1軍なわけです。


別に湘南や高山をけなしているわけではありません。
走れば結果が付いてくるはずだ!!という、よくわからない根性論が気に入らないだけです。


局面をよく見てもらえたらな、、と思いますが、、気持ちが溢れ出るのも観戦ですからね。

服部がいなくなってしまったら、走るべきはロングディスタンスじゃないんですよ。
けど、GKやDFはすぐ前に蹴ってしまうので、「走れ!!」しか言うことがなくなっちゃうわけです。

寺田入れて、ガンガンにサイド上がらせてクロス蹴らせればいい話。

普光院とテク岡さんが2枚並んでもね、、

充分にわかってますよ。
試合を見るときは、もっと気楽に「あー、楽しかったまた来週!!」とか、「くやしい!!、来週こそは!!」って単純に考えればいいんだろうけどね。


結果を得た!!というのは重要なことです。
成功体験かどうかはべつの話ですし、そもそも内容が伴っていたかというのもべつの話。
ただ、最低限の結果が出たということ。

グルージャ盛岡の誰が良かったとか覚えてないし、どんな名前の選手がいたかも覚えていない。
それでもチームとしてすごく良かったイメージは強烈でした。
よく教育されているチームだと感じましたし、うるさいくらいに指示や声掛けがピッチ内外で実践されていましたね。

服部のポストプレーだけに頼るのではなく、井上平や菊岡、岩渕、飯田はもっと工夫が必要です。

服部がボールサイドで受けに行けば、井上や深井(この試合は飯田)菊岡がスライドから裏へ走ったりクロスオーバーして相手DFを困らせてやればいいと思いました。


ボランチ曽我部慶太が必須条件であることをやっと理解してきました。

守備崩壊は起きていない一方で攻撃がそれほどかみ合いません。

アレシャンドレを返却してタレス バックでもいいです。

見どころです(゚∀゚)

それにしても岩渕の見せた最後のプレーは良かったね。

背負って受けることに慣れていなさそう。
保崎にかかっている負担も結構なものです。
そういうことです。

そうなんです。

ディーテルはまだまだこれからです。

相手に脅威を与える攻撃をしていきたいですね。

もったいないですね。
無駄遣いとはいいませんが、もったいなさすぎ。

左サイドはかなり攻め込まれましたね、
反省ポイントです。




jカレー料理がうまくなるエプロン、パーカーを購入しました。



以上!!!

今日は所用があったので、前半途中からの観戦でした。
前回の試合と同じく、備忘録程度なので悪しからず。


某白いカレー屋さんが登場すると聞いていましたが、所用でお昼ご飯も済ませてしまっていてお腹はイッパイ。
10代の頃なら、カレーの一杯くらい、、、と思いますが、加齢には勝てず華麗にスルーしてスタジアムin。
アンジュヴィオレの15番が大柄な選手で、1トップの下としてアンカー平野とマッチアップする形でした
割と自由にポジション取りを変えるので、田中陽子とマークを受け渡したりをして、柔軟に対応していました。

すでに1-0でした。

相手11番の出足がいい抜け出しが目立ちましたが、長澤がいると安心できますね。

前回の試合も守備時にGKがキャッチした後のプレー選択が気になりました。
GK田尻は近くの選手にスローで渡したがりますが、最前線で川島がマークを引き連れた状態でそれほど高い位置にはいません。
そもそも相手の攻撃が終わったばかりなので、ノジマステラの多くの選手が近くに相手選手がいます。
近くにスローも1つの選択肢ですが、相手のDFラインの裏には広大なスペースがあるので、川島をサイドの裏に走らせるのもありだと思います。

実際問題、女子選手のパントキックはそれほど遠くに飛びませんし、運動量豊富な川島とはいえサイドの裏へヨーイドンで走って優位性を確保できる脚力は無いかもしれません。

見た目でみるとアンジュヴィオレの15番は大きく、小柄な平野との差は埋めがたいものに思えましたが、そこまでの差を感じませんでした。
攻撃的なRSB石田みなみを生かすために後半途中から投入する、という戦術はアリだと思います。
長澤まどかをCBで使ってしまっている現状を考えれば、足で距離をゲイン出来る貴重な存在だと思います。
スタメンの坂本は石田よりバランスを重視した采配だと思いますが、今節はLSBが小林ではなく和田だったので、ストロングサイドを左に持っていきたかった狙いがあったのかもしれません。
パオを投入する交代戦術は、チームをよりカウンターに特化したものに替える意味があります。
特に先制し、リードしている後半途中からの投入は大きな意味を持ちます。

具体的には、縦に速く、強いミシェル・パオが左ワイドに入り、カウンターでボールをゴール前まで運ぶ役目を担います。
左ワイドにいた吉見がアンカーに入り、平野にはない1ステップで早いサイドチェンジ、前線へのフィードでボール循環の早さやカウンターパスの供給元が増えます。
パオがボールを運ぶ中で、田中陽子、南野はマークに付かれることなく後方から最前線へ攻め入ることができま(疲労が出てくる時間にカウンターで攻めあがるのはキツイと思いますが)

全てが良い方向に働く ということです。


今回、パオはLSBの和田奈央子と交代して投入されました。
運動量の多い両サイドバックを代えて最後までダレないサッカーを継続したかったのでしょうか。
(ノジマステラのアンカーという役割も相当な仕事量だと思います)

ショートパスの交換で攻め入ると戦い方を志向している以上、手数が多いのは仕方がないことですが、つまらないミスから逆襲を喰らうのは本意ではないと思います。
チャレンジするパス、ドリブル、ラン、シュートの失敗は仕方がないとしても、、ややもったいないミスが多かった印象です。

改めて言うまでもありませんが、田中陽子はボールを蹴る技術が非常に高い選手ですね。

終盤、右サイドを攻め立てられてしまい、攻撃に特徴のある石田をうまく生かせなくなりました。
無尽蔵のスタミナと形容される尾山ですが、やや疲れているように見え交代となりました。
カウンターからペナルティエリア内に侵入したミシェル・パオがDFとの1対1を縦に行くと見せて
内側に切り返して豪快にけり込みゴール!!
カウンターを1人で完結させ、見事に役割を果たしました。

パオの得点以降、アンジュヴィオレは疲労、メンタル面からか、全体の運動量がガクッと落ち受身になってしまいました。
左サイドで田中陽子がFKを得ると、ボールはインスイングのキックでファーサイドで待つミシェル・パオの頭にドン、ピシャリ。

その後も、奪ってパオを走らせてカウンターから南野がDFをかわしてゴール!!
ミシェル・パオが出てくるまでに2点のリードがあったとはいえ、彼女は試合を終わらせる最高のクロージング役を演じてくれました。

それにしても、あさみんはまたベンチ外です。
パオがフィーバーしている現状、スタメンはおろかベンチ入りもハードルが高い状況。
昨シーズン多くの試合で1トップとして出場していた権野も試合には全然出ていません。

試合が終わり、ハイタッチイベントの列を横目に帰ろうとすると、喫煙所にニンマリ顔で勝利の一服中の菅野監督。
不思議な吉見左サイド起用が続く中、自分にはややその答えがわかったような気もします。

遠目にハイタッチベントに参加するあさみんを見て、帰宅です。

試合全体の感想
・風が強かった
・戦術ミシェル・パオ
・やっぱり吉見はアンカー
・高木ひかりはイイゾ
・ハイタッチイベントは、遠巻きに見る

以上。

今日は相模原のギオンスタジアムにSC相模原とYSCC横浜の試合を見にいってきました。

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先週の開幕戦FC東京U23戦は7000人を越える集客があり、1-0勝利と結果の伴った素晴らしい試合になりました。

今節は同じ神奈川県内のYSCC横浜が相手です。
J3加入以前より公式戦で何度も対戦してきた同士ということもあり、相模原サポーターの方々は絶対に負けられない相手と考えている人が多いようです。

今季はかつて横浜Fマリノスを率いた樋口監督が就任し、新監督同士の対決になりました。
樋口監督は戦術に明るく、相手のストロングポイントを消していくことに定評があります。
一方、交代戦術はやや奥手で慎重で、大胆な変更は苦手な印象です。
マリノスの監督時代、何度となくじれったい思いがしました。

JCOMさんのスペシャルサポートマッチとなった今節。
一番の目玉イベントは元日本代表GK川口能活のサイン会。
現在、負傷離脱中。
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一枚一枚丁寧にサインをして、握手をしてくれました。
「オ、オネガイシマッ・・(゜_゜)」
「(握手しながら)アザス(゚∀゚)、アザス(゚∀゚)」しか言えない自分。
もっと気が利いたこと言えたらよかったのに、、、(´・ω・`)
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いつもギオンスタジアムでのお昼ご飯はワンツードンです。
後で来るよーなんて言って、サイン会の後に寄ったらギオンスセットは売り切れてました(´・ω・`)
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太くておいしそうなソーセージ(*´Д`)
太い(*´Д`)
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今日は普通のDONカレー(*´Д`)
ウマ(*´Д`)
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今日の試合も注目はこの人。
1トップ適正のある選手が他にいない中、188cmの未完の大器は今日も予測不能なスケールのデカイプレーを見せてくれるのでしょうか。
ヽ( ゚∀゚)ノ┌┛)`Д゚)・;'━!!
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YSCCサポーターのみなさん。
同じ県内なのでもう少し来てくれたらうれしいですね。
少数精鋭とはいえ、元気な声が聞こえてきました。
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SC相模原のゴール裏のみなさん。
芝生から緑豊かな木が生えているみたいですね。
今はまだ疎林といったところですが、これがジャングルのように茂った森になると見える景色も変わって、今以上に迫力のある画になりそうです。
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今日は交代カードの1番手として投入された新10番の飯田涼。
時間を追うごとに単調な試合展開になり特徴を生かせませんでした。
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後半の惜しいセットプレー動画。
テク岡さん(テクニックがすごい菊岡)のセットプレーのキックは正確ですね。
彼がいるとどの位置からでも好機を演出してくれます。
服部が押さえつけられていますが、あそこでちょっとでも触れたら、、、と思うとおしいシーンでした。
工藤ももう少しでしたね。





前半、テンポ良く攻めた時間の後、相手に左サイドを攻め立てられました。
YSCCが縦に3枚を並べた中、SC相模原はそれぞれの中間位置で深井、保崎が守備する形になりました。
これはYSCCがスライドをして、局地的な数的有利を作っていたと言えます。
だったら、相模原もボランチがスライドすればいいのですが、そういったことはあまり見られませんでした。
意図的に数的な不均衡を作り出す作戦へのスライド対応は今後の課題の1つかもしれません。




後半、井上平の右サイドに疲労と停滞感が出てきたところで飯田涼が交代投入されましたが、個人的には坂井を投入して曽我部を右サイドにあげる選択肢の方がサイドが活性化したのではないかと思います。
マッキー(RSB牧内)も後半に何回も高い位置まで侵入出来ていたので、右サイドをストロングポイントに設定しても良かったのではないでしょうか。

薩川サッカーを自分なりに考えてみたのですが、
開幕2戦とも左CBのルーカスがフィードを中央の服部orスペースに走る服部へ蹴り込むビルドアップと、SBがハーフを越えてボールを受けてから細かいパスワークを入れてくるチャンスメイクが攻撃の形のように見えます。
薩川産


攻撃時の布陣は、CBを開かせて、SBを押し上げ、深井・井上は縦ではなく中にポジショニングしていく形です。
そこから、いくつかの選択肢で攻撃を仕掛けていきます。
①保崎から、深井に入れてさらに服部へ入れて、服部自身が前を向くか、深井、井上にシュートを打たせる形
②深井から岩渕に落としてダブル・ケイタを経由してサイドを変えていく形
③岩渕から服部へ縦パスを入れ、落としを深井、井上、バイタルへ侵入する曽我部に拾わせていく形。
④深井から井上に渡す、もしくは井上が服部の後ろを走る形。

こんなイメージがあるんではないかと思います。
試合中、小さな3角形で素早く回していく姿は良く目にしますし、当ててからの落としを逆サイドにスムースに展開するのも、服部への縦パスを合図に曽我部が最前線へ侵入していく姿も良く見ます。
ボール循環は機能し、相手の危険なエリアで服部が競り合いで勝ち続けました。

ただ、得点は0でした。
これをどう考えるか、そこが重要です。



さて、先ほどの図には菊岡はいません。
彼のポジションロールはSC相模原唯一と言っていいほど自由です。
守備のタスクはあり、服部と近い位置を基本としながらも、前線から中盤の低い位置まで自由に動き回り、正確なパスと奪われないキープ力を持ち、チームが前進したいときはビルドアップに参加し、正確なサイドチェンジを飛ばし、崩しの場面では小さな3角形でワンタッチパスを見せるなど、まるで中村俊輔のようです。
彼が低い位置でゲームを作ることに専念しているうちは、試合が膠着状態であるか、相手のプレスに押されていることが多く、逆に高い位置でシュートまで持ち込めているときは全体が押せ押せです。

余談ですが、菊岡=中村俊輔と考えれば、曽我部=中町、岩渕=冨澤こんな考え方もありです。
これはマリノスが優勝に最も近づいたときに抜群の連動性を誇った中盤の構成です。
中村が下がってゲームメイクをすれば、中町が前線に攻め上がり、冨澤は後方でバランスを取りながらも機をみたロングシュートやサイドチェンジを繰り出す、こんなサッカーだったと思います。
(斎藤学の役割をする人がいませんが、、)




坂井を入れるなら、曽我部を右サイドにあげる形が望ましいと思います。
さっきの妄想で中町=曽我部と言いましたが、中町=坂井なら、斎藤=曽我部が成り立ちます。
(あとは兵藤。。。)
あの時間帯、もはやゲームを作るとか、支配するとかどうこうではなかったのですが、そこで坂井を入れてどうするのかよくわかりませんでした。


服部ばっかりを責めても仕方がない。
本来得点を決めるべきは井上、深井なのだから。


攻撃はある程度選手の裁量に任されている感がある中で、何でもかんでも服部や菊岡に任せてしまうのは良くありません。
闇雲に服部めがけて蹴るのは、マイボールの放棄に繋がり、”ボールを保持している限り失点することはない”というポゼッションの根底を覆すことになります。


疲労の見える服部でしたが、普光院では当然同じ役割を期待することもできません。
さらに結局、前線に向かって蹴り込んでいくだけなら、余計に普光院の投入の意図がわかりません。
風下でもあったので、ボールを運べる選手で相手陣地に侵入することを考えれば、やはり曽我部にサイドで勝負させるべきだったと思います。


情緒的なファン目線でも、評論家気取りな目線でも、やはり彼が3列目でプレーするのはもったいないと思います。


ポゼッションのためなら坂井を入れればいいし、彼があの位置にいる戦術的な意味について足りない脳味噌で考えてもわからないので、どなたかにご教授願いたい次第。


試合後、帰路で服部に対する厳しい言葉を口にするサポーターがいたけど、流れの中で井上、深井が得点を奪う形を構築しないと結局同じことだと思います。


薩川サッカーにおいて、アンタッチャブルな岩渕、菊岡。
ルーカスもアンタッチャブルな存在になりつつあります。


サイドを突破してどんどんクロスをぶち込め!!
と思うことが多いけど、実際はサイドからのクロスより中央で細かいパスワークで突破していく形を志向しているのではないでしょうか。
ただ、SBのクロスから得点できそうにないのでマッキーにはもっとがんばってもらいたいですね。
(後半にリスクをかけて味方が上がったのに明後日の方向へシュートしてしまったし)

能活と握手してサインもらって、そういう面ではいい試合でした。まぁ、そういうことです。
0-1での敗戦、セットプレーからの失点というのは何とももったいない試合でした。


たん寸評的何か。
・服部
開幕戦の活躍がフロックではないことを証明した。
正確なポストワーク、反転してのシュートは見事だった。
裏への抜け出しに思わず相手がカード覚悟で止めるなど、薩川サッカーのストロングポイントとして機能していた。
後半に大きなチャンスがあったが、決めることが出来ずヒーローになり損ねた。
サイドに流れたときに無理してクロスを上げるのではなく、フォローを待つべきときもある。

・菊岡
ピッチのあらゆる場所でパスとキープという特徴を発揮した。
また、正確なFK、CKでチャンスを作り出した。
ディフェンスラインの背後へ斜めに走るなど、オフザボールの動きも活発。
J3では飛びぬけた存在の1人。

・深井
中に切りこんでシュートを打つなど、開幕戦よりもボールを持って仕事をした印象だった。
欲しいのは得点、勝利という結果であり、5本外しても1本決めればいいので、とにかく決めて欲しい。

・井上
ポジションチェンジを繰り返しながらゴールに迫ったが、シュートチャンス少なく、サイドでボールをキープしても有効な形に持ち込めないことが多かった。
牧内との連携した攻撃に磨きをかけたい。

・曽我部
序盤からやや落ち着きのない印象。
攻撃参加の頻度はあがったものの、2~3人の壁に無理やり挑むようなシーンが多くロストからカウンターを食らうシーンもあった。
服部に当てて、自らが抜け出す形は有効なのでその形を見せていきたい。
また、守備では俊足を生かしたカットを見せた。
采配とはいえ、持ち味がイマイチ発揮できていない。

・岩渕
安定感のあるプレーを見せたが、チャレンジパスはことごとくYSCCの守備網に引っかかった。
後半には負担が増加し、ガス欠になった。

・保崎
リスクをかけた攻め上がりで絶好機を逃してしまった気持ちは理解できる。
ただ、その後の振る舞いは早くも悪名の片りんを見せてしまった。
ピッチを3分割した場合、ディフェンスエリア、ミドルエリアでは強さを見せる一方で、オフェンスエリアでのプレーは物足りない印象もある。
深井の後ろを預かる身として既に相当な負担があると思うが、もう少し攻撃で貢献値があると嬉しい。
開幕でも見せたボールの回収能力の高さは今節でも良く出ていた。

・ルーカス
空中戦での負け知らずは変わらず、地上戦での強さも群を抜いている。
一方で、安易なパスを前線に付けようとしてカットされるシーンが今節もあった。

・工藤
守備面での空中戦、対人は非常によくこなしていた。
GK藤吉へのパスは怪しさもあり、丁寧さが欠けているのではないかと思うときも。
「切り替えろ!!」という声が頻繁に聞こえており、その声に周囲の選手も応えていた。

・牧内
足元を取られてのボールロストに始まり、疲労の見える後半には警告を受け、絶好機で明後日の方向にシュートを放つなど、あまりいい印象がなかった。
前半より後半に自分のサイドが活性化することが多い。

・藤吉
失点はマークを外してしまった選手が悪く、藤吉にはノーチャンスだった。
余裕があるキックでもタッチラインを割ることが多く、今のところ壁として以外の貢献が少ない。
佐藤も良いフィードを蹴るわけではないが、立場が逆転する可能性もあるだろう。

・飯田
今節は長いプレー時間を得たが、チームが前線へ蹴り込む中で自分らしさを出すには至らず。
サイドで仕掛け、切替したシーンは対面のDFを完全に振り切ったように見えたが、相手DFのハンドを主審に見逃され阻まれた。


・薩川監督
交代戦術はよくわからなかった。
中央から崩したい意図は理解できるが、手数がかかる中でミスから逆襲を受けることが多い。
服部の交代はセットプレーの守備の観点からもマイナスだった。


蛇足。


前編をお読み頂きありがとうございました。
後編は試合開始から、試合後のお話です。

入場直前、笑顔で子ども抱っこする菊岡。
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スターティングイレブンを改めて確認しましょう。
GK藤吉は一昨シーズンぶりの出場です。
DF陣は昨シーズンと同じ4バックとはいえ、工藤以外は新加入の面々。
MFはベテランの井上、深井、菊岡に加えて、薩川サッカーの申し子岩渕、ボランチ挑戦中の曽我部。
CFに長身の服部。
一方、FC東京はCBの吉本がトップチームの選手で、オリンピック世代の中島や幸野、平岡、野澤と実力のある若手が出場です。
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SC相模原がコーナーキックを獲得すると、オーロラビジョンにはこんな画像が出ます。
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ハーフタイム、トイレから戻ると最前列に噛付く少女たちがいました。
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ハーフタイムでダンスが披露され、それに夢中だったようです。
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ハーフタイムのお約束イベント、ケミカル電子プレゼンツ、ハーフタイムダンスコンテント。
タオルマフラーを振り回して選手からサインボールを貰おう、という企画です。
メインスタンドでは可愛らしい女の子がサインボールをget!!
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試合は1-0でsの勝利で終わりましたが、決勝点は優しい顔をした必殺仕事人、新婚ホヤホヤの井上平。
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J3ハイライトまで待てない人のためにブレブレ動画。


1-0になってからも社長の顔はやや険しいまま。
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開幕戦は、驚きの7280人を動員しました。
元代表選手や有名お笑い芸人が集うドリームマッチを年1回開催した上で、平均3000人。
お隣の先輩、町田ゼルビアとのダービーで5000人程度。
そんなSC相模原の開幕戦がいきなり7000人越えを記録したことは、少なくない驚きを内外に与えたはずです。
吹田スタジアムでYS横浜と対戦したガンバ大阪U23が3000人超、盛岡と対戦したセレッソ大阪U23が1800人程であったことを踏まえると、近場のFC東京U23は集客の見込める”太いお客さん”になる可能性があると思えます。
次はセレッソ大阪U23との試合が4月24日にありますので、どんなスタジアム模様になるのか楽しみですね。
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今日の試合でMF25番 普光院がJリーグデビューを果たしました。
フリーランで積極的に相手の2ラインに対して仕掛けていた姿が印象的でした。
交代の井上平にはスタンドから惜しみない拍手。
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新10番は最後の最後に時間を使うために登場したような恰好となりました。
次は必殺スルーパスでゴールを演出してほしいですね。
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今日のヒーロー井上平は「これからは自分が引っ張っていかなくては」と語りました。
確かに去年は高原、森がいて、3人目という感じでしたが、今シーズンは2人が去り、プレーでも、ピッチ内外での振舞いにおいても牽引役の1人として期待される存在です。
今日は服部の落としから利き足とは逆の左足で決めましたが、得意のヘディングは何度かあったチャンスをものに出来ませんでした。
より精度の高いフィニッシュワークでチームの勝利に貢献してくれることを期待したいです。
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「点が入らなくイライラ。。」と語った監督ですが、初戦を勝利で飾ったことで一安心といったところでしょう。
今日の試合ではいくつかの課題も見えましたので、次節ホームYSCC戦に向けて修正してほしいところです。
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落ち着いたプレーで貢献した曽我部ですが、昨シーズンまで見せていたようなアグレッシブな攻撃を見せることはできませんでした。
今はボランチとして、監督の求めるプレーに試行錯誤といった感じでしょうか。
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イケメンぞろいのSC相模原の中でも、特に井上平が好きだという女性は結構いると思います。
表情の柔らかさが女性を虜にする秘訣なのでしょうか。
昨季8得点、今季は何点取れるか注目です。
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SC相模原恒例のハイタッチイベントです。

ゲームキャプテンの深井。
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決勝点の井上、1トップで相手DFとの競り合いをほとんど勝った服部。
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恐ろしいまでのボールハンティング能力と走力を見せた保崎、WAONカードをアピールしたキム。
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新しいサッカーの中心の菊岡、リハビリ中の天野。
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Jリーグデビュー普光院、GK藤吉、新加入CBルーカス。
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ボランチ挑戦中の曽我部、離脱中の長身Fwアレシャンドレ。
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途切れなく続くハイタッチの列を見て驚きました。
J1のクラブでは到底実現できない、この圧倒的に選手を身近に感じられるイベントは大きな効果を持っていると思います。


開幕はベンチ外の安藝、藤吉にスタメンを奪われた佐藤。
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イケメンSB 寺田、恐怖の左足を持つ成田、離脱中の川上。
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ベストショットは普光院。
これは女性受けしますね(*´ω`*)
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帰って来た元10番、坂井。
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右サイドで躍動した牧内。
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中盤で正確なパスワークを見せた岩渕。
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新10番、飯田。
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フランチャイズプレーヤー工藤。
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試合雑感。

序盤からボールを狩る時、狩らずにステイするときのon・offがハッキリしているように見て取れました。
ただ、相手はコンパクトでキレイな2ラインを敷いてきた以外にチーム、個人としても特筆すべき点がありませんでした。急造チームとはいえ、ちょっと期待外れな感もありました。

相模原はルーカスの左足から何度も前線にフィードをして局面の打開を狙いました。
また、ボランチの片方がCBの間に落ちてSBを押し上げる工夫を見せていました。
それでも前半に点は奪えず、試合は後半へ。
好機はSC相模原の方が多かった印象ですが、攻めきれなかった感も。


後半、疲労で動きが鈍っていく選手も出ましたが、基本的には前半と同じく服部にボールを当てて、落としを受ける形からチャンスを何度かつくりました。
得点シーンはセットプレー崩れから一度最終ラインにボールを戻してフィードを蹴り込んだ形でした。
牧内のフィード、服部の落とし、井上のシュート、それぞれが質が高かったのも事実ですが、FC東京は相手の最終ラインへボールが下げられたことで自分たちがラインを上げて前からプレスに行きたいところで出来ず、自らのオリジナルポジションを回復しようとした選手もいて、ややチグハグな対応になってしまったと思います。
ただ、セットプレーの流れから得点したとはいえ、SC相模原は8本もCKがあったので、もう少し枠にシュートを飛ばさなくてはいけないと思います。

現状出場可能な選手では、服部しか1トップ適正のある選手がいません。
アレシャンドレのコンディションが上がってくるまでの間、彼がケガ・疲労で欠場を余儀なくされると大変厳しい戦いになります。
練習でも見せているキムのFW起用を含めて、不測の事態へ備えて損はないと思います。


短寸評。
SC相模原
・服部
90分を通してポスト、フィードのレシーバーとしての役割を果たした。
競り合いでファールになってしまう場面もあったが、J1でプレー経験のある相手CBの吉本に対しても堂々と競り勝った。前線を縦横無尽に走り回り、出足の良いプレスから単独でボール奪取してカウンターに持ち込むなど昨シーズンの成長にさらなる上積みを感じさせた。
足元で受けても、頭で競っても味方に合う”落とし”が出来ていたのは本当に大きい。
得点シーンではバックジャンプしながら左にいた井上に頭で落とすプレーを披露した。
ボールホルダーに後ろからでも手を使って突っ込んでしまうところはやや改善事項だろう。

・菊岡
1トップ下として申し分のない働きを見せた。
試合開始直後からシュートを立て続けに放ち、正確なキックのCKから何度も好機を演出した。
中盤の低い位置、サイドへと自由に顔を出しワンタッチや絶妙な間の取り方からパスを次々に通した。
オフザボールの動きも活発で、ボールの循環をスムーズにした。
曽我部との縦関係でのポジションロールがもっとあっても良いかなと思った。
個人的、今日の試合におけるMVP。

・井上
右サイドで先発し、徐々に左サイドや中央へとポジションを入れ替わりながらゴールに迫った。
サイドの高い位置でボールを保持したときのアイディアはやや物足りないが、出来るプレーの中から最善を選択するシンプルで良いところが目立った。
得点シーンは一瞬、足元にボールが入ってしまったが、うまくDFと間をとり左足で蹴り込んだ。
CKやクロスから好機をフイにしてしまったシーンが何度かあり、それらを1つでも決めていればもっと楽な展開に持ち込めた。
薩川監督の走るサッカーでは、後半に入るとスタミナの面でやや難しさがある。

・曽我部
新しいポジションでの出場となり、やや地味なプレーに終始した印象だったが、危険な位置を察知して俊足を生かしたカットや、ロストボールの回収を見せた。
また、好機と見るや服部への大胆な楔のパスやドリブルで突っかけるなど、本来の持ち味を失くしたわけではない。
個人的には左サイドでカットインからシュート、右サイドを突破してのクロスなどの良さを消してしまう現状はもったいないと思うし、J3にありがちなフィジカルとスピード勝負のヨーイドンに持ち込まれた場合チームの弱点にならないかと心配である。

・岩渕
安定したプレーでチームのポゼッションサッカーを支えた。
チャンスやピンチを正確に読み取り、リスクを回避できたのは素晴らしい。
前線に上がっても、元FWらしくプレーすることを苦にしない。
薩川サッカーの最重要ピースの1人だ。

・深井
前半はやや省エネ気味に服部へ蹴り込むこともあったが、90分プレーした。
こぼれ球を叩いた強烈なシュートは相手GKに惜しくも阻まれたが、年齢を感じさせない運動量とプレー精度でチームに貢献した。

・牧内
前半に何度かクロスを上げるシーンがあったが、いずれも精度を欠いてしまった。
後半に入って高い位置を取れることが多くなり、右サイドが活性化した。
体力を消耗してからは自分のサイドから攻め込まれることが多くなり、やや雑な対応を見せた。
先制のシーンでは、セットプレーの後にバックパスされたボールを中央で受けて前線にフィードし、それを服部が落として井上が決めた。
元々、1つ前のポジションでプレーしていたこともあって、ドリブルはお手の物だ。
今後はクロスの精度、消耗してからの攻撃と守備のバランスを求めたい。

・工藤
ケガから復帰し、1対1で負けることは地上戦、空中戦ともにほとんどなかった。
もっとCBから服部に対して楔を入れてもいいと思うので、ルーカス共々チャレンジしてほしい。

・ルーカス
ボールを受けて得意の左足で前線へフィードを繰り返した。
ただ、効果的だったのは最初だけで、その後はチームが菊岡を中心に密集を細かいパスワークで進む方がより良い攻撃を作っていたので、ただ蹴り込むだけではいけない。
対人では地上、空中ともに負け知らずでゴール前でのセットプレーでも存在感があった。

・保崎
粘り強いディフェンスで対面の選手を封じた。
無理の利くタイプの選手で深井、井上と守備は不得手な選手が前方にいながらも相手のアタッカーとの1対1で負けなかった。
ビルドアップでもっと簡単にボランチを使ってもいいんじゃないと思うシーンが2~3.

・藤吉
危険な場面が1度あったが、見事防いだ。
それ以外に大きな仕事は無かったが、出来ればもう少しフィードを正確に蹴りたい。

・普光院
全体の運動量が落ちてきた時間帯にオフザボールの動きで相手DFに脅威を与えた。
細かい技術的なミスや判断ミスはあるにしろ、攻撃的なポジションならどこでも出来るマルチロールさはこれからも相模原にとって重要な戦力。




試合後、ゴール裏に行ってみるとこんなものが。
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ケガを早く治して、ギオンスタジアムに登場してほしいですね。

スゴイゲーフラを見つけました。
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SC相模原の試合が開催されている裏側には多くのボランティアスタッフの活躍があります。
試合の設営から、モギリ、試合後のごみの分別まで様々なところに多くの人が関わっています。
普段スムーズでキレイな環境で観戦できている、この当たり前の部分に彼らの尽力があること、これは声を大にして広めていきたいですね。
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1-0の勝利で開幕を飾ったSC相模原、次節はホームギオンスタジアムでYSCC横浜と対戦します。
今日見せてくれたパスワークからの得点を次節でも期待したいですね。
では、また

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