フットボール マンション

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カテゴリ:日本サッカー界

SC相模原の企画で、戸田和幸さんのトークショーに行ってきた。


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(以下、公式HPより)
SC相模原がサッカー好きにお届けするトークイベント《football studio》 好評につき第2弾の開催が決定しました。第1回目の中西哲生さんに続いての今回のゲストは、サッカー元日本代表 2002年日韓ワールドカップでは闘志溢れるプレーで日本に “赤モヒカン”旋風を巻き起こした地元相模原市出身 戸田和幸さん。 少年時代の話から日本代表としてW杯出場時のエピソード、海外移籍時の体験談など彼のサッカー人生を振り返りながら、今後の日本サッカー界への思いを熱く語っていただきます。歯に衣着せぬ男“戸田和幸”のぶっちゃけトークをお楽しみください!サイン会もあります!





私の中での戸田和幸
彼を初めて知ったのは日韓ワールドカップの少し前だった。
01年に代表デビューし、02年日韓ワールドカップでは日本の中盤での守備的な仕事を一手に引き受けていた彼のイメージは、まさしく”守備の人”。
激しい球際でのファイトを繰り返していた戸田さんは、体格や経験に劣る日本代表の中でも一際目立つ存在だった。
特にあの赤い奇抜なヘアースタイルは、プレー以上に強烈なインパクトをTVの前のファンに与えていた。

その後、プレミア名門のトットナムに移籍して以降、戸田さんを目にすることはほとんどなくなった。
当時高校生だった私には有料放送を見る手段もなければ、そこまでサッカーに対する熱量がなかった。
海外組を見ようとすれば、日本代表か各種スポーツニュースくらいなもの。
しかし、彼は次期監督のジーコに招集されることがなかった。
(正確には、1度呼ばれたが拒否したらしい)
以降、彼がプレーするのを生で見る機会は訪れず、2013年に現役を引退した。

それでも戸田さんは02年の英雄たちの1人であり、今でもそれが色あせることはない。
私をサッカーの世界に引きずりこんだ日韓大会のメンバーに会える、これだけで胸が高鳴った。



戸田和幸という男
時に冗談を交えながら、SC相模原のスタジアムDJテディとのトークショーが始まった。
トークは日韓大会、欧州移籍、現在の戸田和幸さんと話は時代を追って進んでいった。
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戸田自らが”言うことは言う性格”と自負するだけあり、若い時から意見を言った結果、どのようにキャリアに作用したかが何度か語られた。
海外移籍で、自分自身が日本では周囲から見て浮いた存在だと位置づけられていたが、海外では自分の意見を言うのは当然であると感じたようだ。

たしかに日本人は自己主張が苦手な人が多い。
周囲から浮いてしまうことを恐れ、進んで意見をいうのをためらった経験は誰しもが持っているだろう。
戸田さんの経験からも、自己主張をした結果が全て良い方向に転がったわけではないようだが、サッカー選手は1人の個人事業主であり、ピッチには11人しか立つことが出来ず、またそのキャリアは決して長くない。
そこに妥協があって良いのか、あとで後悔しないかを思えば、おのずとどちらが望ましいかがわかる。


トークショーは、戸田さんがJリーガーになるきっかけや年代別代表に選ばれた理由など、自らを細かく自己分析した軽快な語りを展開し、スカパーでの新進気鋭の解説者な一面とはまた違った本音の戸田和幸さんを表現してくれた。







戸田和幸の今後

語りの多くはおよそ、戸田和幸のバイオグラフィであったと思う。
多くの人が13年前の日韓ワールドカップを如何に彼が語るかを期待していただろう。
私もその1人である。

しかし、戸田和幸さんに期待するトークはそれだけではない。

この2年余りで、戸田和幸さんは気鋭のスカパー解説者として、サッカー界に再登場したのだ。
彼が歩み始めた第2のキャリアをどのように語るか。
そして、そのキャリアの先に何を考えているか、そこに一番の興味があった。

例えば、名波浩のように自らの古巣に指揮官として帰還するのか、野々村芳和のようにフロントに入っていくのか、はたまた安永聡太郎や平野孝のように解説者やサッカー番組MCといったメディアの人になっていくのか。
先日、メディアの人だった小倉隆史はGM補佐として古巣名古屋のフロントに入り、第3のキャリアを歩み始めた。

第2のキャリアを歩む上で、戸田さんは自らのイメージを変えたいと思っているようだ。
かつての赤い髪の毛をした反則すれすれのハードな守備をするクラッシャー、ダーティ、変わり者といったネガディブなイメージや激しく相手に当たる勇敢であるものの、頭脳的ではないプレーという周囲の自分に対する先入観に強烈な嫌悪感を彼は抱いている。

彼はトルシエから「狂った犬になれ」と言われた言葉をとても印象的に覚えていると語った。
「自分は犬でもないし、狂ってもいない。」と当時の心境を述懐した。
私の戸田さんに対するイメージはまさしくこの言葉に合致していた。


それを彼は今、壊そうとしている。



戸田さんが目指すのは今までの解説者とは違い、攻守に渡りキッチリ語れること。
彼は自らが守備の専門家として現役時代を過ごしてきたこともあり、守備のディテールを語ることを強調した。
これは日本の解説者や指揮官が欧州と比べ、守備への考え方や指導が立ち遅れていると実感しているとのことだった。
彼は先日の川崎フロンターレ対ボルシア・ドルトムント戦でドルトムントが見せた守備の在り方に驚いたと語ったが、Jリーグの中でも異端な川崎フロンターレとの対照で、より鮮明で強いインパクトがあったのだろう。
もちろん、守備的なMFやDFとしてキャリアを築いたからと言って、攻撃の解説を怠ることせず、解説者が本来あるべき姿を実現したいと考えているようだ。


また、その後のキャリアとして多くの人は彼が将来的に指導者(それもJクラブ)になることを期待している。
今現在は、A級ライセンスに挑戦中であり、解説者の仕事をしながらいつか来るその時に向けて準備をしていると今後の自身について語った。


彼のように自らを語れる人は概して、他人に喋ったことは自分自身に言い聞かせていることと同義であることが多い。
こうした場で解説者としての在り方や将来の自分について語り、周囲に宣言することでストイックに自らを追い込んでいく、日本代表という選ばれたほんの一握りしかいない、真のプロスポーツ選手らしさを見せてくれた。



トークショー後はサイン会と写真撮影。
念願の日韓大会の選手と初めて、2ショット写真をテディに撮ってもらった。
近くで見た印象は、意外と細いし、そんなに大きくない。
現役を引退しているのもあるけど、先日ワンツードンで見かけた成田くんの方がだいぶ大きく見えた。

日曜日のレノファ山口戦はスカパー放送があり、戸田さんが解説でギオンスタジアムに来る。
現地観戦後、自宅でさらにもう一度オンデマンドで見ようと今から鼻息を荒くしている。

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トークショー終了後、チョリパンを初めて食した。
木下通訳が呼びこみをしており、後から出てきた戸田さんも食べていた。
ソーセージ一噛みすれば激アツ肉汁があふれてきて、とてもおいしかった。


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おまけ

静岡には娯楽が少なく、エスパルス時代チームではパチンコかゴルフが定番だったという話があった。
数日前に清水のレジェンドが良くパチンコ屋で目撃されていたという記事を見ていたので納得してしまった。

トルシエとの関係について何度か語る場面があったが、当時は練習中に戸田とトルシエが衝突したことがスポーツ紙の記事になったりもしたので、良く聞かれることなのだろう。 
02年を知る世代にとっては掴みのトークとして、一気に引き込まれた。

結果だけで上位カテゴリに上がったとき、そこで勝てなくなったら、大変だという話はまさしく多くのクラブが考え、取り組むべき課題。
J3では、町田、富山といて、J2には千葉、磐田、京都、札幌とJ1での実績や経験があっても、下位カテゴリで苦しんでいるクラブがある。(今シーズンの磐田は結果はついてきているけど)




最後に、
メモを取って聞けばよかったなぁと、、、いまさら、、、
他にも色々話があったんだけど、今は覚えていても、そのうち忘れちゃうんだなと思うと勿体ないよな。

あなたはサッカーというと何を思い浮かべるだろうか。


私は次の2つを前提に思考をスタートさせる
ピッチの中で起こるサッカー。
ピッチの外でのサッカー。

前者はもちろんピッチの中で展開されるサッカー。
技術論、戦術論に始まり、90分の試合が全て。

後者はピッチの外でのサッカー。
チームマネジメント、育成、メディア展開など、
いわゆるサッカーを単純な球蹴りスポーツと考えるなら、
競技そのものの外に置かれて議論されるものである。


あなたはどっちのサッカーに興味があるだろうか
サッカーを見るとは基本的に前者をさすだろう。
戦術に詳しい論者やサッカー選手の経歴を諳んじるひともいるだろう。
でも、正直なところ そんなサッカーはサッカーの良い面を見ている過ぎない。
サッカーのほんとの泥臭くて、血なまぐさいところは後者にある。
そうしたところに注目して、もっともっと議論と活動を活発にさせていく。
これからの日本にもっと必要なこと。 

最近、Twitterで”インテンシティ”とはなんだったのか、という議論が盛んにおこなわれていた。
”インテンシティ”とは、元日本代表監督ザッケローニが使い、日本で爆発的に普及したサッカーにおけるテクニカルタームである。
その言葉の意味をどう理解するか、どういった事象がインテンシティなのかは、この場では横道に置いておくことにして、日本サッカー界に現れたテクニカルタームについて少しぼやきたい。
というのも、最近横文字テクニカルタームが多すぎるのである。
明確な定義も示されないままテクニカルタームが独り歩きし、それを言っておけば玄人っぽさを演出できるファンション性も帯びてきている。
正直なところ、新しく生み出される横文字の多さ、その空虚さには辟易とする。


先日、多くのRTを頂いた下記であるが、日本では草の根のアマチュアが掘り起こしてくる欧州系カタカナ発音テクニカルタームと、TV・新聞等マスメディアが標語的に使う間違いだらけのテクニカルタームが氾濫しており、識者を自負される方には「①わかりやすい言葉で書いてほしい」をぜひぜひお願いしたい次第である。




さて、
90年代、まだ私がサッカーへの興味を遊びとして以上は捉えていたなかった頃、すでに日本サッカー界では横文字のテクニカルタームが登場していたようである。
有名なのが元日本代表監督 加茂周の”ゾーンプレス”という言葉だ。

チームをコンパクトに保ち、プレスをかける”ゾーンプレス”は、ヨーロッパ発祥の戦術であり、加茂周と大宮アルディージャの快進撃を支えたことが記憶に新しいズデンコ・ベルデニックの助力によって、フリューゲルスの前身クラブである全日空で行われていた。

加茂=ゾーンプレスと言われるくらい定着したそれであるが、実際ゾーンプレスとは何か、加茂のゾーンプレスがACミランなど他のゾーンプレス先駆者たちとどういった点で特異性、類似性を持つかなど、そこを検証したメディアに未だ出会ったことがないので、あればぜひその比較が出来るものがあれば、コメントで教えていただけたら幸いである。




次にテクニカルタームとは言わないかもしれないが、”フォアリベロ”という言葉を知っているだろうか。
私は、攻撃的なCBを指して”フォアリベロ”と言っているのを小・中学生のときに聞いた記憶がある。
当時、攻撃にも能力を発揮する前への推進力を持ったCBをフォアリベロと称すると教えてもらったのだが、スイーパーとの違いを聞いても明確な答えはもらえなかった記憶がある。
同級生で比べてみると、フォアリベロは元々MF上がりの選手で足元の技術が柔軟で、長短のパスや強いシュートが特徴だった。
一方、スイーパーは足元はイマイチながらも、スピードに優れ、体格的にも恵まれたラガーマンっぽさを感じた。
どう違うのかは、戦術的なことに明るい面々に図解で教えてもらいたいので、この場を借りてお願いしいておこうと思う。



次に記憶にあるのは”フラット3”である。
余談だが、私の勤務する会社でも、男性陣の中で貧乳女子を指す隠語として使われている。
”フラット3”はトルシエによって、日本にもたらされた守備の戦術である。
3枚のDFが横一列になり、細かなラインコントロールからオフサイドトラップを仕掛け、相手アタッカーをオフサイドルールによって無効化する。
この戦術は日本人の苦手とする身体能力や体格による守備に依存しない方法論で、スポーツ新聞やテレビのスポーツコーナーでも当たり前のように使われるトルシエの代名詞であもった。


ジーコが日本代表に就任して以降は、”黄金のカルテット”という、海外組4人による中盤の構成が注目された。
その中で中村俊輔、稲本が務める中盤の守備的なポジションは”ボランチ”と呼ばれ、以降MFのポジションでCBの前方に2枚の選手を置く形が”ダブルボランチ”としてTVで解説された。
ボランチは本来、かじ取り役と訳される言葉であったが、日本ではACミランのピルロシステムを指すときも、オランダ式の3センターを指すときも3ボランチと称していた。
この時には”アンカー”という言葉はあまり用いられていなかったように思う。


ACミランの4-3-2-1を”クリスマスツリー”というようになったのもこの頃だろうか。
(ちょっとはっきりしない



ジーコが退任して、オシムが就任すると横文字テクニカルタームはだんだんと一見では理解が難しいものになっていった。
オシム指揮下では、”ポリバレント””水を運ぶ人”という言葉が登場し、特に”ポリバレントは”00年代終盤まで”複数のポジションをこなす選手”を形容する言葉として、主にTVで連呼され、サッカーファンの脳内に埋め込まれた。

この頃から、スペインの名門バルセロナが好調になり、”ポゼッション””パスサッカー””カウンターサッカー”などの横文字がTV,雑誌で盛んに使われた。
また、何を指すのか明確でない”フィジカル”という言葉の使用が氾濫してきたのもこの頃だろう。



10年、ワールドカップを迎えたときには、”0トップシステム””ダイアゴナルラン””リトリート”といった言葉がサッカー雑誌で当然のように用いられるようになった。
”アンカー”という言葉が定着し始めたのもこの頃だろう。
日本代表が中村俊輔を諦め、阿部勇樹をアンカーに置いたのが大きな要因だろう。
以前よりバイタルエリアについては使われてきたが、アンカー阿部の役割がバイタルエリアの管理にあったことから、”バイタルエリア”という言葉も当たり前のように使われるようになった。

ここから2014年のブラジル大会を経て現在まで、”ゲーゲンプレッシング””アクチュアルプレイングタイム””トランジション””インテンシティ”と横文字テクニカルタームはさらに増加の一途をたどっている。
特に”トランジション””インテンシティ”については、TV解説者や雑誌の書き手、監督で解釈やその言葉の意味については大小さまざまな差異がある言葉だと感じている。

特に後者である”インテンシティ”は、日本のサッカー中継(特に代表戦)に登場してから2~3年程が経過している
と思うが、未だに全体像がぼやけたまま、言葉だけ独り歩きしている感がある。
個人的には、今また、これまで当然のように使ってきたテクニカルタームを再確認、再定義、再検討していく必要があると思う。


だからこそ、冒頭の話に戻って恐縮だが、

ということなのである。



またまた余談ではあるが、テクニカルターム限らず”自分たちのサッカー””日本サッカーの日本化” こういった概念的な話も、もっと具現化された形、わかりやすい平易な形でサッカーファンに示されたら、もっと議論が活発化し、多くのファンがそれについて自分なりの答えを出すことが出来ると思う。

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