フットボール マンション

『フットボールマンション』は、各住人に一つのカテゴリー(部屋)を与えており、その中で自由に執筆活動をしております。 初めて当サイトにお越しくださったお客様は、是非、右記カテゴリーより『はじめに』及び『住人の自己紹介』をお読み頂ければ幸いです。記事の更新情報は公式ツイッターアカウントから随時発信されますので、是非フォローをお願い致します。

カテゴリ: 海外サッカー全般

勝手に(自らを追い込むために)連載企画として始めたハイバリースクエア、第二回となる今回は水曜まで遅れ込んだものの、なんとか投稿出来た。
毎週月曜○時に投稿します!とか言えるのが良いのだろうけれど、多分無理なので「週1で」プレミアリーグの面白おかしい話をタイムリーに伝えていこう。

決して住民が増えた中で自分のポジションに焦りを感じたわけではない!断じてそれはない!!!!




さて今週は、日曜に開催されたビッグロンドンダービーの話をテーマに据えよう。


まずはビッグロンドンダービーとは何ぞや、という話から始めてみよう。
ロンドンにはたくさんのサッカークラブがある。2014年10月現在、プレミアリーグに所属するクラブだけでもなんと6クラブも存在する。(アーセナル、チェルシー、QPR、トッテナム、フラム、ウェストハム)
リーグ戦だけでも1シーズンに開催される「ロンドンダービー」は各チーム10試合、全チーム合わせて30試合開催される。その中でも特に“ご近所さん”との直接対決は、お互い一歩も譲れない、「熱い」ダービーマッチになる。例えばアーセナル対トッテナムは「ノースロンドンダービー」と呼ばれ、毎回大きな注目が集まるカードの一つである。
その「ご近所さん」同士のカード以外にも大変盛り上がるカードとして知られるのが、ノースロンドンのアーセナルウェストロンドンのチェルシー、ロンドンの二大ビッグクラブによる直接対決、それこそがビッグロンドンダービーである。


ビッグロンドンダービーの通算対戦成績は、ウィキペディアによると(出典により微妙に数字が違うので正確ではないが)アーセナルが68勝52分58敗とチェルシーに勝ち越しているものの、最近5シーズンのみを切り取ると逆にチェルシーの7勝2分2敗と、近年は順位も含めてチェルシーの方が一枚上手、といった印象である。また、チェルシーの指揮官であるジョゼモウリーニョは監督としてこれまでアーセナルと11回対戦し、一度も敗れたことはない。


試合は圧倒的優位との前評判だったチェルシーが、GKクルトワの負傷交代というアクシデントに見舞われながらも、MFエデンアザールのPKとFWジエゴコスタのゴールにより2-0で勝利した。これによりチェルシーは今シーズンの成績を6勝1分とし、首位キープ。優勝争いのライバルたちによるアーセナル勝利の希望はあっさりと崩れ落ちた。


さて、この試合の中でのあるワンシーンが注目を集めている。
2014-10-08-21-15-24


前半途中、アーセナルの監督ベンゲルが相手のラフプレーに怒り、チェルシーの監督モウリーニョを突き飛ばしたシーンだ。両監督はこれまでも数々の舌戦を繰り広げているので、幾つか紹介しよう。

〜リーグカップでチェルシーがチャールトンにジャイキリを食らったとき〜
ベンゲル「多少はモウリーニョの自信も揺らいでいるのではないか」
モウリーニョ(以下モウ)「世の中には、望遠鏡で他人の家の様子を覗き見することを趣味とする病的な人がいる。ベンゲルも間違いなくその覗き魔の一人だ。」
ベンゲル「愚者が成功を手にすると、更に付け上がってしまう。批判には何の根拠もない。失礼極まりない」
モウ「ベンゲルのチェルシー批判にはうんざりしている。彼のチェルシーへのコメントを集めたファイルは既に120ページにも及んでいる。」



〜チェルシーが暫定首位でリーグ終盤を迎えたとき〜
モウ「我々チェルシーはリーグ優勝の本命ではない」
ベンゲル「モウリーニョは失敗することを恐れてるんだろう」
モウ「私が失敗することを恐れているとしたら、それに慣れていないからだ。まぁ、ベンゲルは失敗のスペシャリストだからね」



また、今回の(物理的な)直接対決を受けて、ミラー紙では「モウリーニョとベンゲルがタイマン張ったらどっちが勝つと思う?」というアンケートを実施している。
2014-10-06-23-27-15


途中経過はこの通り、ゲームの結果と舌戦の印象からか、体格面で劣るモウリーニョが僅かにリードしている。
2014-10-06-23-23-35


最後に、今週の結果と順位表で終わりにしよう。(あ、これから毎週貼ろうと思います。)



プレミアリーグ第7節 結果

ハル 2-0 クリスタルパレス
レスター 2-2 バーンリー
リヴァプール 2-1 WBA
サンダーランド 3-1 ストーク
スウォンジー 2-2 ニューカッスル
アストンヴィラ 0-2 マンチェスターシティ
マンチェスターユナイテッド 2-1 エヴァートン
チェルシー 2-0 アーセナル
トッテナム 1-0 サウサンプトン
ウェストハム 2-0 QPR



順位表

1 チェルシー 19
2 マンチェスターシティ 14
3 サウサンプトン 13
4 マンチェスターユナイテッド 11
5 スウォンジー 11
6 トッテナム 11
7 ウェストハム 10
8 アーセナル 10
9 リヴァプール 10
10 アストンヴィラ 10
11 ハル 9
12 レスター 9
13 サンダーランド 8
14 WBA 8
15 クリスタルパレス 8
16 ストーク 8
17 エヴァートン 6
18 ニューカッスル 4
19 バーンリー 4
20 QPR 4









連絡:来週のhighbury squareはAマッチウィークの為、お休みです。
それではまた再来週〜

ハイバリースクエアをご存知だろうか?

2010年にロンドンで完成したマンションの名前である。

「ハイバリー」と聞くとハッとするフットボールファンは多いであろう。そう、地元ロンドンのフットボールクラブ、アーセナルが1913年から2006年までホームスタジアムとして使用していたのがハイバリー(正式名称:アーセナル・スタジアム)である。

その長い役目を終えたハイバリーのスタンドを改築してマンションにしたのがこの「ハイバリースクエア」だ。

 
 

 旧ハイバリー
ハイバリー

 (スタジアムだったハイバリーと現在のハイバリースクエア)


当時の面影を残したこのマンションに住んでみたいという方もたくさんいるだろうが、やはりかなりの人気物件で購入は難しいらしい。参考までに価格も調べると、最もお手軽な駐車場なしの
1ベッドルームで£325000(約5800万円)という情報を得た。庶民には厳しい…

 

実は、当ブログの設立当初からこのハイバリースクエアこそ「フットボールマンション」ではないか、と考えている。このマンションの各住民がベランダから中庭となっているピッチを眺めながら、どこか別のスタジアムで行われた昨日の熱戦を思い出して文章を綴る。そんな素敵な場面を妄想してもいいじゃないか。

さて、そんな危ない妄想をしている最中、管理人からある発表があった。

 


【ポンチョビ・公式】住人の皆様及び読者の方々へのご報告。

 

この記事によると「マンションの増築工事=新規住人の迎え入れを行います。」だそうだ。

 

そう、妄想ぶち壊しである。

ある日突然、地面から続々と巨大なクレーンが生え、過去の思い出が詰まったピッチの上には集金の為の建物が増築され、我々の共有すべき素敵な光景はただの団地に成り下がった。管理人のこのような横暴を我々住民は許していいのだろうか?(付け加えると管理人にはW杯期間中の不正疑惑もある。)


僕はこの動きに反抗しようと考えた。住民が全員薄汚いただの団地に詰め込まれてしまっても、僕だけはこのハイバリースクエアに住み続けよう。誰がなんと言おうがフットボールマンションはフットボールのマンションじゃないとダメだ!

 

さて、盛大な前フリは終わった。これから僕は連載企画を勝手に始める。この反抗の象徴ともいえるハイバリースクエアがタイトルだ。住民のほとんどが国内サッカーについて書いているので、読者層もそんな感じだろう。そんな人達がイングランド・フットボールに対する興味を少しでも持つような、面白おかしい事件、関連するつぶやきなんかを週刊で紹介していこう。

 

 

 

……決して住民が増えて、自分がこのままでは追い出されるんじゃないかという焦りに駆られたわけではない!絶対違う!

 

 

第一回となったこのハイバリースクエア、初回にふさわしいビッグネームがちょうど話題を振りまいてくれた。

マンチェスターユナイテッドのキャプテン、ウェイン・ルーニーだ。彼がエヴァートンからマンチェスターユナイテッドに移籍してデビューしたのがちょうど10年前、2004928日だ。チャンピオンズリーグの舞台に立った18歳のストライカーは、トルコの名門フェネルバフチェを相手に、デビュー戦でハットトリック+1アシストという、衝撃的なデビューを飾っている。

そのルーニーのユナイテッドでのデビューの十周年記念、の前日(9/27)に行われたウェストハム戦で事件は起きた。
2-1でリードして迎えた後半15分、ウェストハムのスチュワート・ダウニングが自陣からドリブルすると、背後から追いかけるルーニーがダウニングの足を蹴りあげて一発レッド。これによりルーニーは今後3試合(エヴァートン、ウェストブロム、チェルシー戦)に出場停止となる。尚、ルーニーの退場によって10人になったユナイテッドは残りの三十分、ウェストハムの猛攻を凌ぎ切り、2-1で勝利している。現地の報道では不調のユナイテッドへの煽りを込めて「Huge upset!!(大金星!!)」と扱われている。 


 問題の退場シーン


 


ルーニーの退場により次節の先発が濃厚となったMFファン・マタはこの表情。
 


そして、夜中には反省するルーニーの姿が見られたとかなんとか…



あぁ疲れた。笑
突然連載という形で自分を追い込んでみました。1週で終わるかもしれないですが、なんとか毎週書けるように、面白いネタがあるようフットボールの神様に祈っておくので皆様よろしくお願いします。

  香川真司の復帰戦と言うことで、全ルール地方、いや、下手しなくても全ドイツ中の注目を浴びたかもしれない一戦。
 同時に、3日後に欧州チャンピオンズリーグ(以下、CL)初戦を控えているという状況も、ドルトムントにとってこの一戦の重要さを意味している。

  さて、しかしながら開幕2試合のドルトムントはピリッとしない。
 開幕戦のホーム、レヴァークーゼン戦は、0-2というホームチームらしからぬ戦績で終え、続く2戦目のアウグスブルク戦はアウェーで3-0と突き離しながら3-2と追い付かれて終わる展開だった。

 クロップ監督も2試合で4失点は多いと語っていたように、ディフェンスラインの立て直しが急務になっている。
 守備陣にけが人を複数抱えている事情もあるが、それは攻撃陣でも同様。ラモスとインモービレといった新しいフォワード加入することで攻撃のバリエーションは増えたかに思われる。

 ただ、中盤で重要な役割を果たすギュンドアンは復帰にはまだ時間がかかりそうな上、9月に入って行われた代表戦(スコットランド戦)でロイスが負傷するという緊急事態に陥っている。
 天才的なゲームメーカー、シャヒンもまだ復帰に向けて途上だ。バイエルンに移籍したレワンドフスキの穴は2人の新しいフォワードとオーバメヤンの存在でなんとかなるかもしれないが、中盤は非常に心許ない。

  といった形で試合前の簡単な整理を終えるが、スタメンを眺めた上でのこの試合の個人的な注目点は、次の3つ。

Point in the game
1.失点をなるべくせずに勝つことができるかどうか
2.レワンドフスキの後釜としてのラモスの役割
3.香川真司のコンディションとチームへのフィット

 とりわけ、個人的な関心は1つ目の失点をいかに防げるか(あるいは少なく抑えられるか)にある。
  昨シーズン14位、今シーズン2試合勝ち星なし&無得点のフライブルクをホームに迎えるので、余分な失点はいらない。シーズン序盤ではあるが、キッチリ勝つことができるかどうかがCL初戦(アーセナル戦)に向けても重要だ。
 CLでは勝ち点を確実にとりながら、同時に相手にアウェーゴールを与えないことが勝ち進むために重要になる。なので、失点の少なさはリーグ戦ではもちろん、CLの舞台でも重要さを持つ。
 
【前半】

 立ち上がりから15分ほどはお互いにボールが落ち着かない。
 ドルトムントはワイドに展開しながらオーバメヤンを走らせたり、香川にボールを持たせたりするがパスミスも多く、ポゼッションしながらもボールを奪われ逆にカウンターを食らう展開が目立った。

 ただ、フライブルクにも目立ったアイデアがあるわけではなく、相手選手のパスミスを奪って速攻を仕掛けるが戻りの早いドルトムントのディフェンスラインは崩せない。
 たとえばウイングのシュミットがボールを持って右や左から押し上げようとするが2人目3人目の選手はまだ来ない、という感じ。互いに縦に速いサッカーをやりたいはずなのに、ワイドに開いたあとのアイデアと人の数が足りていない印象。

 ドルトムントはポゼッションできているが、全体的にスピードが上がらないし、攻撃のスイッチを入れる選手がいないせいかもしれない(シャヒン、ロイスの不在はこの点では大きい)。
 ワントップはラモスだが、ボールがなかなか前に上がらないので15分あたりからラモスが下がり、グロスクロイツやシンジ並んでゼロトップのような形を作っていた。
 20分ごろの惜しいシーンはゼロトップ状態で攻撃的MFの4人が実質的に1列目になった状況から生まれた。狙っていたかどうかは分からないが、選手間の距離をつめたことでボールを回しやすくなり、お互いの位置を確認しやすくなったと言えるだろう。

 対してフライブルクは、守るときは4-3-3でラインをキッチリ作る戦術をとっていた。ボールを回させ、ドルトムントの攻撃陣をワイドに逃がさない。
 このことが結果的にペナルティエリアへの侵入を防ぎ、脅威となるプレーをさせないことにつながった。
 また、ドルトムントの中盤がボール回しでもたついている間にスティールからのショートカウンターを何度も仕掛けていた。ペナルティエリア付近でカットされるものもドルトムントよりもむしろ積極的にゴールに向かっていたといい。

 こうした状況が30分を過ぎてようやく変化する。一つの変化の理由は、香川真司が最終ライン付近まで下がったことだろう。
 ボールが落ち着かないことに業を煮やしたのか、マンチェスターにいたときとは考えられないくらい柔軟に、かつ自由に動いていたのは印象的だった。
 本田圭佑という絶対的なゲームメイカーがいる代表では、こうした香川真司の献身さはなかなか見られない。

 こうした中、ラモスが再びワントップの位置に戻ることでやや孤立しがちだったものも、香川→グロスクロイツへのアウトサイドでのパスとグロスクロイツ→ラモスへの折り返しからのラモスの先制点がようやく生まれる。
 いくつかの記事を読むと香川がボールをキープしてグロスクロイツの上がりを待ったことが評価されていたが、状況に応じてゼロトップにもワントップにもなれるラモスのポジション取りの妙があったことも指摘しておきたい。

 1点目は右サイドでの展開だったが、41分の2点目は左サイドの展開からゴールが生まれる。
 ここではラモスが右に流れ、中央に抜けてきたムヒタリアンがスルーし、その左でフリーになっていた香川が押し込むというゴールだった。
 センターライン付近でのショートカウンターから多くの選手が絡んで生まれたこのゴールは、ドルトムントらしいと言ってよいだろう。

 このまま前半は2-0で終了。1点目と2点目は絡んでいる選手はほぼ同じだけが、点をとるまでの流れが大分違うのはポイントとして大きい。
 本来のドルトムントは2点目のようなゴールを量産するチームだけど、1点目のようなゴールも増やせればバリエ―ショが増やせる。
 とりわけ、攻撃が膠着しており、かつシャヒンやロイスがいないときに1点目が生まれたのは大きな意味があると思う。

【後半】
 
 文章量で分かるかもしれませんが前半を真剣に見過ぎたため後半はあまりメモをとらず、だらーんと眺めていた。

 2-0になったこともあってかフライブルクが守備から入る戦術からワイドに展開しながらドルトムントと組み合うサッカーに転換。
 ドルトムントとしてはポゼッションしやすく、かつスペースが増えたためにカウンターに持ち込みやすくなり、3点目、4点目がいつ生まれてもおかしくない状況になった。
 
 途中、香川真司が足をつって64分にインモービレと交代するというアクシデントが起きる。
 しかし、インモービレはこの試合では最後まで目立ったプレーはできず、連携の面でも最後までやや孤立しがちだった。
 
 対照的なのは75分にラモスと交代し、3分後にドリブル突破からそのままゴールまで持ち込んだオーバメヤンだろう。
 昨年リーグ戦では早々にバイエルンに勝ち点を離されてしまったドルトムントは、けが人を補うだけの選手がベンチに十分にいなかったことが課題だった。
 今季点取り屋だったレワンドフスキがいなくなったとは言え、体型もタイプも違うフォワードが3人いるならば特定の誰かに依存することもなく、長いシーズンを戦っていくこともできるはずだ。

 このまま3-0で終わっていたならば気持ちよくアーセナル戦にのぞめたはずが、90分にソングの放ったパス性のシュートがディフェンスとキーパーの間をするすると抜けて決まってしまい失点。
 3-1ならば快勝と言えるが、ディフェンスラインの課題を残したまま、かつ失点の時間帯が悪いという点で後味の悪い結果となってしまった。

【総括】 

 
ドルトムントはホームゲームで初めての勝利を、フライブルクはアウェイながら今季初得点を手に入れた。

 フライブルクは途中までではあるが、守りを固めながらもシュツターやシュミットのいる右サイドからドルトムントを攻め立てるという本来のサッカーもできていた。
 3失点は褒められたものではないが、フライブルクもドイツ代表のギンターやGKバウマンが移籍したディフェンスラインの構築は課題としてあるものの、若い成長途上の選手が多く(たとえばセンターバックをつとめたケンプフはまだ19歳だ。プレーが少し雑だったが)今後の挽回は十分ありえる。
 しかし、攻撃面のアイデアをなんとかしなければホームで勝ち点3を積み上げることが難しく、残留争いに巻き込まれても不思議ではない。 

 ドルトムントはひとまずアーセナル戦へ弾みがついた上に、攻撃面で香川真司が早速2得点に絡んだ(2点目は自分で決めた)ことは大きな嬉しいサプライズだろう。 
 あとは誰が中盤でボールを抑えゲームを作るのか。今回だと、香川なのかムヒタリアンなのかが前半ははっきりしない時間が多かった。
 最初の3つのポイントで香川のコンディションを挙げたが、香川真司は試合勘は大分取り戻しつつあるようだが体力面でまだ追いついてないように見える。フルで出られるようになるにはまだ時間がかかるだろう。逆に、チームへのフィットは比較的早く行われそうだ。
 また、シャヒンやギュンドアンがいない中でボランチからの攻撃をどう作り出すかは攻撃面でのさらなる課題で、今回の前半のフライブルクのように、引いてしまってスペースを減らされた状況をいかに突破し、ゴールにつなげられるかが重要だ。

 守りながら攻めるゲーゲンプレッシングとは違い、ボールを持ちながら相手の数少ない隙を確実につけるようなサッカーができれば相手に合わせたサッカーをすることができる。
 そうではなく、パスの出しところが分からない上に下手をしてフライブルクにカウンターを食らう展開が途中まで目立ったのはまだまだ相手に合わせたサッカーの途上だということの表れだろう。

 もっとも、火曜日に行われたアーセナル戦(ドルトムントのホームで2-0で勝利)のように相手が強豪で真っ向から組み合うサッカーならばゲーゲンプレッシングも生きてくる。
 ポゼッションはほぼ互角だが、フライブルク戦の倍近いシュート本数を誇ったのはドルトムントがまさに「自分たちのサッカー」を実践できたからだ。しかしそれがいつでもできるわけではないことは日本人ならばおそらくよく知っている。
 昨季よりは格段と選手層の厚くなった(けが人が多いとは言え)ドルトムントはより攻撃の戦術的なバリエーションを増やしてほしいと、個人的に期待している。 


 なんかやたら長くなった気がするけど、初めてのゲームレビューは以上です!  次からはもう少しポイントを圧縮しよう。。

このページのトップヘ