共に決勝進出7回、ワールドカップで常に優勝候補であり続けたドイツとブラジル。

W杯での対戦は2002決勝以来の2回目となる。 

狭間の時代にありながら楽な山に入った当時の主力と言えばカーンとバラック、そして新星だったクローゼ。
当時の彼らが決勝に届いたのは幸運に恵まれたからに他ならなかった。 

そしてロナウドの前に屈することになる。

4年後のドイツの地でロナウドはゲルト・ミュラーの最多得点記録を更新。
この時に大いに彼を助けた日本の不甲斐なさに歯痒さを覚えたのも随分と昔の話になった。

前回の対戦から12年の月日が流れた。
ドイツの最前線には大ベテランとなったクローゼがいた。

スタメンはフランス戦と同じ並び。

一方のブラジルは負傷でネイマールを、愚かな累積でチアゴ・シウバと攻守のキーマンを失っていた。
先のコンディション不良による騒動もあり、フランス戦をペースを落として終わらせたドイツと違い、審判が試合をコントロール出来ずにファールの応酬となったコロンビア戦を終えたブラジルは明らかにダメージを抱えていた。

それでももう少しやり方があったのではと思わざるを得ないのだが…。

序盤いまいちボールが脚に付かないドイツを尻目に5分ほど攻めたブラジルだったがここで得点を奪うことが出来ず。
先制はCKから。
ミュラーの動きに対して追いかけるダビドルイスの動きの直線上に立っていたクローゼとそのマーカーフェルナンジーニョ。クローゼのスクリーンプレーは見事だったがフェルナンジーニョはあまりにもお粗末だった。

2人が壁になりドフリーになったミュラーへの完璧なCKが入りフリーのミュラーは落ち着いてゴールに叩き込んだ。今大会のクロースのキックからの得点は非常に多く、彼の技術はこの試合でも大いに発揮された。

直後には抜け出したマルセロを完璧なタックルでラームが止め事なきを得る。
追加点はミュラーから、中のクロースに預けダイアゴナルランでエリア内に侵入。
マルセロの反応が不味くラインが崩れると落としてクローゼ。1度セーブされるも押し込んで2-0。

W杯得点記録を更新する通算16得点目。ここからドイツのゴールラッシュ。

ミュラーに釣られたボランチがDFラインに吸収されスカスカになったバイタルに入ったクロースのミドル。
フェルナンジーニョが不用意に奪われ、ケディラとのワンツーからクロースの連続ゴール。
真ん中をぶち破ったフンメルスの縦パスに反応したケディラがエジルとのワンツーを決め5-0。

人に厳しいチームが多く苦しかったここまでに比べ、この試合はフィジカルコンタクトが弱く個々が自由にボールを持たせて貰えてた印象。
とりわけケディラの働きぶりは素晴らしく中盤でギャップを作りながら最終局面ではゴール前に顔をだし、高い位置までプレスに走っていた。

後半にはキーマンであるフンメルスを温存する余裕を見せ、途中出場のシュールレが2点を追加。
最後にはドラクスラーにまで出番が与えられる展開に。
あからさまにペースを落としながらも隙あらばカウンターを狙う盤石の試合運び。 
最後にはオスカルが意地の1点を返すも試合終了。

FT 7-1 
かくして自国開催となった王国は準決勝にて同国史上最悪のスキャンダルの中で姿を消すことになった。

それにしてもブラジルの組織はチアゴシウバにここまで依存したものだったのかと首を傾げざるを得ない。
DFラインは常にガタガタでバイタルはぽっかり空いていた。
勿論ミュラーやケディラのフリーランの効果もあったのは確かだが。

ボールプレイヤーに対するプレッシャーはここまでの6戦で最も緩く、最も楽な相手だったのは間違いない。
特にフェルナンジーニョのプレーは明らかに酷すぎた。

決勝の相手はオランダか、アルゼンチンか。
どちらが来ても過去にファイナルを戦った因縁があり、簡単な試合にはならないだろう。

24年振りの優勝まであと1つ…。