Jリーグが中断に入りすっかりご無沙汰しております。
代表のゴタゴタもあり、当ブログ内の記事もすっかり止まっているようで…。(個人的には何人かがそれぞれ書くことを期待してたんだけど(笑))

過去のW杯前の討論会が懐かしいなと。
皆それぞれ年を取って家庭や仕事があるので中々若い頃のようにはいかないですが。

個人的に代表のことは書きたかった。
そして個人的にはこう書くつもりでいました。

結果を求めての監督交代だと。
そういうのであれば評価は結果だけで行おうと。
GL突破が出来るかどうか。今回の日本代表の評価はそこだけで行う。

会長も元技術委員長(現監督)も結果が出れば称賛してもいい。
結果が出なければ責任を取ってくれ。

どれだけいいサッカーをしても勝てなければ意味がないし、どれだけつまらないサッカーだろうが結果が出ることが大事。
W杯とはそういう大会で、日本代表は常に4年毎に次のW杯で結果を出すことを目指してきたはずだと。
だから結果が出るまで批判をする気はないし、結果が出たらそれに応じたリアクションを取る。

かつて杉本健勇がフロンターレからセレッソに戻ってきた時にも似たようなことを考えた。
数字でチームに貢献するのであれば今批判しているサポーターなんてどうでもいい。
個人的には歓迎するしそのポテンシャルは十分にある。
帰ってきた杉本はそれでも半年近くかかったが、エースの離脱によって突如目覚めた。
気づいたらJ1で20ゴールを決めた。
ユース卒で20ゴールを決めた人間はJ全体でも柿谷と杉本ぐらいだったはず。

話が逸れた。
要は結果しか求めない。つまらない試合を繰り返していたが結局はガーナ戦もスイス戦も見た。
とにかくつまらないし弱かったけれども。

パラグアイ戦のスタメンを見て久しぶりに前向きに試合を見る気分になった。
2009のセレッソを見ていた人間であればその並びだけで期待せざるを得ないのだ。
控え組と言われてもどれだけチームがつまらない試合を繰り返していても。

乾と香川がスタメンで並べばきっと楽しくなる。
9年前にセレッソサポが夢に見て、アギーレ体制の一瞬だけしか採用されなかった揃い踏みがW杯まで残り1試合のこのタイミングでようやく実現した。

パラグアイ戦は各個人の役割が整理され、チームもコンパクトに保った状態で試合が出来た。
苦言を呈すのであれば遠藤と東口だったが監督はハーフタイムで入れ替えた。

遠藤は量もポジショニングも悪くないのだが質の部分はやはり足りてない。
基本的に遠藤は無事これ名馬なタイプで勤勉なので必要な動きはきっちりやっているのだが…。
山口からのサイドチェンジをコーナー際できっちり収めたまではいいのにそこで時間をかけて失うのが非常に勿体無い。

東口に関しては飛びだしで1つミス。
そして失点シーンはシュートを打たれる直前に逆ステップを踏む痛恨のミス。
勿論柴崎の緩い対応もあったが逆ステップを踏まなければ反応は間に合った。
ノーチャンスという声もあるが、足の運びを見ればはっきりミスとわかるはず。
そのワンステップがなければ東口を含め代表のGK陣なら掻き出せただろう。

さて、後半2人が入れ替わりチームは更に状況が上向いた。
得点シーンは最終ラインから。
山口が降りて来て昌子にボールを出すと入れ替わるようにするすると昌子が持ち上がる。
ギャップに顔を出す香川に楔が入ると回り込んだ乾にはたく。
そこから持ち込んで決めた乾のゴールはセレッソのラストマッチを思い起こさせる中央を破ってのシュート。
更に右サイドから出たボールを香川がヒールで流してまたも乾。
流れるようなプレーは久しく代表では見なかったもの。
そしてかつてセレッソで何度も見たもの。

全てが懐かしい。当時と変わらないプレー。アイデアが実現して結果に繋がる感覚。
違うのは2人がもう30前後になり、代表のユニフォームを着ていることぐらいだろう。

試合は柴崎のCKがオウンゴールを誘い3点。
しかし中村が長い距離のミドルを許して1点差に詰められる。
Jでもミドルの対応がよろしくない中村だが、ここでも案の定。
ただそれ以上にグラウンダーのクロスが前を素通りしたシーンの方が余程不味かったけども。
GKは横並びの印象。

最後は香川が点を決めて締め。直前のビッグチャンスが身体の向きと逆にボールが入って打ち上げた時にはずっこけたけど逆にここでは躱して股抜きでGKの逆は突くんだよな…。

西野体制初勝利。そしてそもそも初ゴール。
スイス戦後の夢も希望もない状況ではなくなったかもしれない。

ベンチでニヤニヤ足組んでる長谷部とかチームが点を取るごとに苦虫を噛み潰したような顔をする本田とか悲壮感たっぷりで試合に入ってきて左サイドの攻撃を止めた宇佐美とか色々気になる部分はあったが。

後半のスタートメンバーはおおよそ不満はなかった。
2失点の守備陣はと言われても柴崎と両GKの個人的な問題でDFラインのミスとは言えない。
柴崎にしても戦術的に貢献度が高いので1失点(及びやばいロスト2回)については差し引きでどう見るかは難しいところ。そこまでネガティブではない。

GKについては結局何がベストなのか答えが出ないまま。
誰かが飛びぬけているわけではないので。

酒井高徳の左が特に攻撃の部分で長友より貢献度が高いかもしれない。
山口乾と上手くボールを回していて無理に上がらないのが好印象。
長友よりはガタイもあるので乾と並んだ時の高さの問題についてもカバーできる。
実際サイドの裏を狙うロングボールに上手く対処していた。

両CBは吉田槙野よりコンパクトだった。
山口を含め、チームを間延びさせないという意味では槙野吉田長谷部より優秀かもしれない。
チームが間延びし始めると山口のプレーエリアの広さは仇になりがちなので、間延びしたサッカーをやりたいなら長谷部の方が傷が少なそうだが…。ビルドアップを考えても吉田槙野なら長谷部は欲しくなるところではある。ただチーム全体のコンパクトネスは望めなくなる。

武藤は右サイド問題を解決出来そうだった。
原口の右はカットインした後の展開が期待出来ず本人も迷うプレーが多く本来なら左に置きたいところ。
結局右サイドでタスクをこなせる選手が陣容におらず。
しかし前で使うよりハマっていた印象。
岡崎はスペースを作る動きが2列目各選手との相性が良く味方の動きを引き出していた。
もう少し前線の4人を見たかったのが本音だった。

勿論スイスからは割り引いて考える必要があるが。
パラグアイと同様W杯に出られずモチベーションもそれほど高いとは言えなかったガーナに完敗した状態からはかなりマシになったと言えるだろう。

何よりも代表に求められるのは結果だから。

いずれにしてももうW杯は目の前。
また4年振りに眠れない1ヶ月が始まる。