地獄の連戦4試合目、5試合目は多摩川の両雄。
水曜日はリーグ王者川崎フロンターレとのアウェーゲーム。
土曜日はリーグ戦4連勝中のFC東京とのホームゲーム。

まずは水曜日。
等々力への参戦は仕事の都合で叶わず。(ちらちら携帯でDAZNを見ながら仕事をしていたのは内緒。)
週中のゲームということもありお互いに大幅にターンオーバー。
杉本高木松田木本が。ベンチスタート水沼はベンチ外へ。
オスマルは怪我により離脱。
ということでスタメンには片山、山下、山村、福満、亜土夢、ドンヒョンが入ってくることに。

それにしてもソウザオスマル秋山と負傷者続出のボランチがよく崩壊しないもんだ。
それもこれも代表でロクな休みもないのに出続ける鉄人のおかげなのだが…。
そして控えには清武が復帰。徐々に慣らしていく状態。

フロンターレも阿部、中村、車屋がベンチ外。家長、奈良、エウシーニョがベンチスタート。
お互い選手層の為せる業という感じ。
面子は変わっても内容はいつも通りのフロンターレ戦。

片山は松田と変わらない強度とクレバーさを見せた。
両サイドは水沼高木に対し走力で勝り両サイドバックの負担を大いに軽くした。
山村ドンヒョン山下はセンターラインで強さを見せた。

それぞれが出来るプレーを見せ既視感のある展開が続く中、今回の先制点はフロンターレ。
最終ラインから強い逆風を利用し、DFラインとGKの間にストンと落ちるロングボールが飛んでくると知念がワンタッチで躱してゴール。絶妙と言う他ない。

セレッソの反撃は9分後、福満の突破に対して大久保が足を引っ掛けて得たFK。
丸橋が物凄い速度のボールを直接叩き込んだ。
コースが中央付近の為GKに対する批判をいくつか見かけたが、あの速度で曲がり落ちるボールを止めるのは正面であってもハードだろう。フロンターレの先制弾と同じく風を活かしたゴールだった。

更に5分後田中亜土夢が獲得したCKから。
GKのパンチングで高く上がったクリアボールに対してボールに近い大島が緩く入ったところの前に飛び込んだ福満がヘディング。ゴール右隅に沈めた。
両サイドの活躍により逆転。この1点は非常に大きかった。

逆転後はボールを持たれても崩れることのない展開。
前半終了間際辺りからフロンターレのラフプレーに苦しめられることに。

43分、大島との接触で倒れた福満に対して登里が後ろから飛び乗るように太腿を踏みつける。
当然ファールだがスタンドのフロンターレサポからは判定に怒号が飛ぶ。
後半に入って47分、コントロール出来ずにボールを離したエドゥアルドが回収しにきた福満の爪先を踏みつける。
更に50分には混戦から抜けてきた福満に対してネットがハイキック。避けて倒れ込んだ福満に対して脚を下して胸から顔にかけてを踏みつける。
そもそもよく避けたもんだ、後ろに倒れてなかったら顔面に蹴りが入っていた。常軌を逸してるとしか思えない。

ハーフを挟んでほんの10分間で3回も踏みつけらる福満も堪ったもんじゃないだろうが、彼と片山の右サイドがフロンターレにとって厄介だったのは確かだろう。

このプレーのあとネットは守田に交代。同時に齋藤学を投入。
齋藤学が入ってからのフロンターレはブロックの前でのステーションパスに終始することになる。
パス回しに参加するだけなら齋藤学より優秀な選手はいくらでもいるだろうが、フル出場の片山を崩されることは殆ど無かった。福満の献身や山口、ヨニッチのカバーによるサポートを受けてこの試合の片山は文字通り右サイドを封殺した。
家長が入っても展開は変わらず。

セレッソは杉本、清武を投入。清武の出来はまだ試運転といったところか。
福満を下げ木本を投入した辺りからバランスが崩れ始める。
しかし枚数を増やした最終ラインが水際で跳ね返し続けリードを守って試合終了。

MVPは福満。山口片山辺りも候補だが決勝点を挙げ、度重なるラフプレーにも怯まず交代まで身体を張り続けた17番が相応しいだろう。

フロンターレについては大久保と齋藤はどうなんだろうという感じ。
今季大久保スタメンの公式戦は5敗1分とのこと。
この試合もいくつかのチャンスを潰してくれると同時に同点弾につながるFKをプレゼントしてくれる等、こちらとしては有り難い存在ではあったが。

そして土曜日FC東京戦
松田、水沼、高木、杉本が先発復帰。ボランチには西本が入る。
済州戦の勝利に貢献した西本はJ1初先発。
4連勝中のFCをホームに迎えた試合はフロンターレ戦とはうって変わって非常に堅い展開に。
決定機が少なくお互いに我慢の展開。広州戦への意識もあるのか非常に省エネなサッカーで前半を終える。
後半頭からFCがディエゴオリヴェイラを投入すると流れは徐々にFCへ。
それでも木本ヨニッチを中心とした守備陣が粘り強く対応する。
古巣相手の松田もここ最近の片山に触発されたのかかなり気合が入っており、63分には山口のパスに反応してシュートを放った。

22分には西本、柿谷に代えて山村、ドンヒョン。
連戦の影響を考慮しつつ高さを補強しセットプレーを考えた交代だろうか。

72分。自陣エリア付近で高木が不用意に奪われるも丸橋が決死のカバー。
クリアを拾った高萩にシュートを打たれるも枠外でゴールキック。
既に脚にボールがついていない高木、しかしここからまさかの先制点が生まれる。
このゴールキックをドンヒョンが後ろにそらす。
ボールの間近にいたチャンヒョンスが倒れ込みながらまさかの空振りその隙を見逃さなかった高木がボールを掻っ攫いGKを躱してゴール。

これで一気に楽になった。時計を進めながら試合をコントロールするとフロンターレ戦に続き清武を起用。
好機は作りつつそのままタイムアップ。
ここ数年で一番厄介だったFC東京を何とか下して公式戦5連勝。
そして次は恐らく連戦最大の難敵である広州とのアウェーゲーム。
過去GL敗退がないACLで、今度もどうにか突破してほしいところ。

ところで加地の解説はどうにかならないでしょうか。
確かにうちでプロになった選手ではあるが、批判的かつローテンションな解説は正直しんどい。
ガンバのイメージの強い選手でもあるのでそちらの試合で解説すればいいと思うのだが…。

余談
今回の余談はレヴィ―・クルピについて。
GL突破がかかった広州戦が目の前でそれどころではないとはいえ、次の週末はダービーということもあり彼に触れないわけにはいかないだろうと。(現状クビが飛んでいないとは限らない状況にあるが…)

レヴィ―・クルピという監督は、才能ある選手を活かすのに長けた監督である。
そして個に依存する為、チームの成績は文字通り選手個人の能力で決まる。

成功した09~10年。
DFは事実上、茂庭上本の2枚で行っていた。
両サイドはウイングに近い位置まで上がっていたし、アマラウもマルチネスも今の山口のように可動範囲の広い選手では決してなかった。
しかし対人に特化したこの2人はそれで十分守れたのだ。特に大きく困ることもなく失点数もそれほど多くない。
人数をかけた攻撃でカウンターを浴びやすかった当時のチームは数的同数を潰せる守備の名人によって維持されていた。
試合はボランチのマルチネスという強烈なタレントが作っていたし、得点に関しては香川、乾、家長、清武…アイデアに一切困らないメンバーだった。
そもそもクルピは攻撃について戦術を作っていない。
決まり事はボランチと両サイドぐらいだろうか。

前線には守備に走ること、それから得点に拘ることだけを要求した。
乾も香川も持てる技術とアイデアを得点することに捧げた結果があれだった。

クルピがいなくなると成績が落ちたのは技術のある選手がアイデアを遣って遊び始めたからだろう。
得点に直結しないプレー、確率の低いプレーでも面白いから選択する。
だからプレーはいつ見ても才能に溢れているのに成績が降下していく。

昔からセレッソというチームにはそういう悪癖はあって、レヴィ―はそこに厳しく当たった。

それを体現したのは2013年の柿谷曜一朗だ。
2010年と同様の成功を収めたチームはマルチネスに代わりシンプリシオが。
その他多くのポジションは生え抜きの南野、杉本、山口といった選手に取って代わった。

常に遊び続けた柿谷だが徳島の経験もあり技術をゴールに繋げるようになった。
たった1つのトラップで見事なゴールを何度も生み出した。

どんなに速いキラーパスも、時にはゴールキックだって得点に繋げた。
そしてクルピはセレッソを勇退した。

彼の成功には才能のある選手が必要だ。
香川や乾、柿谷、南野のような才能がある選手と攻守で機能するボランチがいればすぐにチームは上昇するだろう。
そういった選手がガンバに存在しないのであれば…彼は夏までにチームを去ることになる。