どうも!いやはや、今夜はもう鹿児島ユナイテッド戦…という訳で、遅くなりましたが10/8に行われた藤枝MYFCvsアスルクラロ沼津のJ3静岡ダービーについて振り返ろうと思います。

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■今季3度目の藤枝MYFCとのダービー■
いつもは沼津まで早朝に出発するのですが、藤枝総合運動場までは自宅から車で約20分。
のんびり家を出て、藤枝に到着。駐車場で早くもアスルサポーターの仲間と合流しスタジアムの入口へ

入口付近には青、青、青!アスルクラロ沼津サポーターがこれでもかって位いるじゃないですか
ちょっとビックリする位。

スタジアムに入ってからもも思ったのですが、恐らく普段メインスタンドで観ている方を含めてユフォームやアスルTシャツの着用率が高い。
沼津マッチやUSUIマッチで、青いTシャツを配布したり。そういうちょっとずつの積み重ねもこうやって繋がっていくのかなぁと思いました。

さて、藤枝とは今季3回目
3/25 【you@あず】J3第3節 アスルクラロ沼津vs藤枝MYFC【アスルクラロ沼津】
4/9   【you@あず】スルガカップ決勝・アスルクラロ沼津vs藤枝MYFC【アスルクラロ沼津】

ホーム・中立開催と共にアスルクラロ沼津が勝利を収めていますが、後半に入り藤枝もチームの戦術が浸透し直近2試合連続で6得点を挙げるという爆発的な攻撃力を披露。
更に今回は「本拠地藤枝開催」とMYFCは藤色のプライドにかけても絶対に負けられない試合。
対するアスルクラロ沼津もJ3首位争いを繰り広げる今、1試合1試合全力で勝ち点を1つでも多く積み上げたい所でありました。

サッカーの「静岡ダービー」と言えば、清水エスパルスとジュビロ磐田を思い浮かべる方が多いと思います。かく言う自分も真っ先に思い浮かぶのはコチラの清水vs磐田です。
翌週の10/14には日本平でそのJ1静岡ダービーが行われました。結果は今のチーム状態を象徴するように0-3で磐田の完勝。現地参戦は出来ませんでしたが、きっとダービー特有の雰囲気に包まれたのではないでしょうか?
【夜磐】J1 第29節 静岡ダービー 清水エスパルスvsジュビロ磐田 "いつも通りの重要性"

さて、話が脱線してしまいましたが藤枝と沼津の静岡ダービーはJ1の「それ」とは全く別の雰囲気だったと思います。
藤枝に因縁も何もありません。
選手がピッチに姿を現してからの時間は「藤枝だけには負けられない!教えてやれ、俺らが沼津」とダービーチャントで煽りますが、試合前にはコンコースで
愛鷹改修および新スタジアムに関する署名活動 が行われ、藤枝サポーターの方も署名してくださっていました。
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スタジアム外の落書きカーにはアスルとMYFCサポの落書きが同じ車に溢れてたり(まぁ子供達がちょっとライバル心出てる所が微笑ましい)
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また、試合後にはMYFCコールとアスルクラロコールでエール交換があったり。
試合中は倒すべき敵ですが、互いに切磋琢磨出来る存在でありつつ試合以外ではノーサイドで楽しめる存在。そういうのもまた良いなぁと感じます。


■勝利の為の盾
試合についてです。この日のスタメンは以下の通り

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※位置に間違いがあったらすみません。

沼津は並び上はお馴染みのシンプルな4-4-2
藤枝は3-4-3(3-6-1)の布陣

藤枝MYFCの事前戦術公開「かかってこい」では
「お互いの右サイドの攻防が鍵になる。」
という様な話が出ていましたが、鍵になるのが右サイドでは無く中央の大竹・水野のラインから越智・枝本のラインだと、ずっと思っていました。

自分は藤枝の攻撃を「3段構えの攻撃」だと思っていたのが上記の理由です。
①中盤の大竹、水野と越智、枝本、遠藤の5枚が距離を詰める事で中央を崩す攻撃パターン
②大竹、水野の強力なミドルで外から射貫く攻撃
③外の久冨、平石からアーリークロス気味に中央のターゲットへ。そこから落としたり、裏に反らしてシャドウストライカーの越智、枝本が沈めるパターン


①を意識してラインを下げれば②が飛んでくる。②を意識して前に出ればDF間が広くなり①が使い易くなる。
そして、中央を固めれば外からフリーでクロス等、目先を変えたり相手のプレッシャーを掻い潜る方法が3段階で用意してある印象でした。

勿論、これは素人の自分の勝手な印象ですし、何試合も観ているわけでは無いので違うと思う方もいらっしゃると思います。

ただ、沼津のシステムを並び上はと書いた理由はこれに対しての守備で感じたからです。

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これがこの試合を観ていて感じた沼津の守備です。

中央、特に大竹選手へのマークはかなり厳しく行っていた印象。大竹選手は藤枝でエースの枝本選手に並ぶ位のキーマンだと感じます。彼は藤枝の攻撃のスイッチを入れる役割を担っています。
大竹選手のマークは基本的に沓掛選手だったのですが、ボランチの沓掛選手、鈴木選手+センターバックの谷口選手+徳武選手では中央の枚数は沼津4枚に対して藤枝が5枚。
そこで沼津が守備に向かわせたのがサイドハーフの太田選手と中村選手。

太田選手が図のAの位置に下がれば、左から太田・沓掛・鈴木の並び3セントラル
中村選手が図のBの位置に下がれば、左から沓掛・鈴木・中村の並び

試合中、ボールカットしてから藤原選手のパスとかを中村選手がやけに中央エリアで貰うシーンが多いな。と思ったのは、恐らくボールホルダーの対角のサイドハーフがインサイドに絞る役割を果たしていた故なのかな?と感じました。(ボールに近いサイドの選手はそのままサイドの守備へ)
更にサイドの藤原選手、尾崎選手が中に絞る事で先述の藤枝の①・②の攻撃を抑える事が出来る。

そうなると、サイドからの攻撃の③はどうなるんだ?という話も白サークルで囲んだエリアからのアーリークロスを上げさせない事で攻撃パターンを作らせません。
むしろ、藤枝の右の久冨選手と水野選手は大竹選手ほどマークをきつくせず、そちらへ誘導していたのかな?とも思いました。

後半ゴールを決めた藤枝のFW遠藤選手も「ヘッドのゴールは初だったので」(かかってこいvs富山インタビュー内にて)と言う通り、サイドからヘッドというパターンはあまり多くありません。
なのでペナルティの横からのクロスの方がむしろ失点の危険性は少なく、アーリークロスやマイナス気味の様な3Dの動きが要求されるパターンの方が危険性が上がる。そして、そのヘディングという最後の選択肢を長身の谷口選手が身体を当てる事でやらせない。

こういう守備だったのかなぁ?と感じて観ていました。

サイドのプレーヤーの走行距離にも無理が出る為、白石選手、河津選手、松藤選手、小牧選手、染矢選手と運動量の多い選手やサイドのプレーヤーがベンチに多かったのもそうではないか?と思う理由で、極めつけは前半に一度キャプテンの尾崎選手がかなり左サイドの守備で怒ったシーンで「あ、やっぱりこの形をやられたくないんだな」と感じました。実際直前のシーンはこの通りのコンセプトで守備を組んだならやられてはいけない形でした。(どのシーンかはDAZNで!)

そんな訳で守備的になれば、攻撃への切り替えも当然遅くなる、その時重要な役割を果たしていたのがFWの青木選手だったと思います。
前で体を張って溜めを作る動きはチーム随一。時間が作れればチームが押し上げる時間も生まれます。
前節のYSCC戦のアシストも、この日の太田選手のスーパーゴールへのポストプレーも彼の動き無くして生まれなかったゴールだと思います。
故に前半41分でのアクシデントでの交代は後の交代枠の枚数も含め、とてもとても痛かった…。

実際スタッツで見ても時間帯別支配率が一気に低下しているのが良くわかります。
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FotbalLABより引用

ただここで勘違いしないで欲しいのは交代した渡辺選手が、じゃ悪かったのか?という訳ではありません。
特長が違う選手ですし、実際苦しい展開の中で薗田選手のゴールに繋がる貴重なヘッドでの落としでゴールを演出しました。ATにはボールを体を張ってキープしたり殊勲の活躍だったと思います。
それにアクシデントが無ければ他の役割が用意されていたと思います。

後半は尾崎キャプテンも試合後インタビューで言っていましたが、藤枝の攻撃を受けてしまって中盤以下のラインが下がってしまった感じもありました。

枝本選手のクロスから遠藤選手に決められ(これも左足に持ち替えられ斜めに入ったクロス)、スタジアムの空気は藤枝追いつけ!追い越せ!とホームチ-ムの逆点を望む空気に支配され、正にアウェイの空気だったと思います。
それでも、沼津はいつ逆転されてもおかしくない状況だったかもしれませんが、何とか耐えに耐えてアディッショナルタイムまで漕ぎ着けたものの、最後は藤枝の執念か、川島選手の胸に当たったボールはゴールに吸い込まれ土壇場でのドロー。3度目のダービーは痛み分けとなりました。



試合から1試合休みで2週間が経ち、今夜は鹿児島戦です。アスルクラロ沼津にしては珍しく先週から非公開練習が多く、更なる上積みをきっとしてきていると思います。

吉田監督もよくインタビューで言っていますが、「積み上げていくもの、急に何か出来る様になる物ではない。」

他のチームも優勝したい、昇格したい、もっと上に行きたい、上手くなりたい。と積み上げてきています。でも沼津もそれは同じ。去年より今年、昨日より今日の沼津はきっと強い。
そして、このダービーで積み上げた勝点1が最後に大きな意味を持つ事に期待します。

よく、「アディッショナルタイムで今年は良く被弾して追いつかれてる」みたいに言ってる人がいますが、裏を返せば「アディッショナルタイムまでは被弾して追いつかれていない」んです。
なら、それを直すだけ。
昨日の今日でなく未来の為に積み上げていくものもあるのだと思います。今季だけがゴールじゃない。でも、今季も最後まで諦めない。誰かが諦めなければ、そこからみんなを巻き込めば良い。だって選手もそうだし、サポーターもそうだけど一人じゃないんだし、チーム競技なんだから。
まさに「前を向いて、上を向いて」ですね。


藤枝はとてもとても強いチームでした。正直負けても何も言えなかった。交代枠やアクシデントも含めて監督采配、試合展開、駆け引き。サッカーの楽しさが存分に詰まった試合だったと思います。

■ハーフタイムショーとこぼれ話
もう疲れたから、真面目に書くのやめ。
さてさて、今回はお馴染みの寝そべりハーフタイムショーに藤枝MYFCのマイちゃんが遊びに来てくれました!愛鷹だとゴール裏で離れちゃってるけど、メインスタンドだし相手チームも巻き込んじゃってなんか凄い。

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なんと寝そべりはお手製でマイちゃんにしているという素晴らしさ
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藤枝で実は色々な方に話を伺いました。
初めて沼津の試合を観た方、藤枝サポーターの方。

「今日はアウェイだけど、ハーフタイムのアレやってくれるのかな?」と言ってくださった藤枝サポーターの方が居た事を教えて頂いたり

「J2や上に上がっても、こういう楽しい事は続けて欲しい。絶対やった方が良い。」と、ハーフタイムショーの時にお話した家族連れの沼津初観戦の親御さんは仰ってました。(J2上がれないんですよーと言ったらスタジアムの件は知らない感じでした。)

勿論、寝そべりだけじゃなくて「タグホイヤー!」だったり色々な楽しいが、これからもいずれ形を変えたりしても残って欲しい。楽しい場所にはきっと結果が付いてくる。笑う門には福来る。

そんな訳で、今日も熱くvs鹿児島を応援してJ3を楽しみましょう!
そして来週は愛鷹にコスプレして集合!ハロウィンだよー(仕事で行けない:吐血)