前節辛うじての勝利から中断期間を経ての第5節。

降格まで3シーズンでリーグ6戦無敗のマリノス戦。
お互いメンバーをがっつり入れ替えたルヴァン杯でも同じスタジアムで勝ったばかり。

札幌ドームのコンサドーレの方が遥かに厄介。(札幌ドームで最後の勝利は2001年。その後1分3敗)
前節の鳥栖よりも与しやすい相手だ。(鳥栖戦は前節まで3連敗中だった)

開幕戦での劇的な逆転で持て囃されていたが正直選手の噛み合わせと浦和のACLオーストラリア帰りの賜物だったこと。
その後を見る限り、あまり状態も良くなく勝ちが見込める相手。

代表での中断期間は監督の腕の見せ所だ。
通常であれば勝利後のいい流れであれば、一週飛ぶのは避けたいのだが正直まだ改善点が山のようにあった。
代表戦で選手が抜かれたり負傷したりしつつも、実戦を見た上で戦術を修正出来るチャンス。

一方でマリノスも悪い流れを切るタイミングだった為、立て直してくるかどうか。
過去2シーズンJ2に居た為モンバルエツ監督のことはよくわからないが。


スタメンはジンヒョンが復帰。
負傷の山下のところには結果を出した木本がそのまま入る。
同じく清武がアウトのところには関口が入った。

相手キーマンは齋藤学、バブンスキー、天野。
特に齋藤学対策は必須項目。

ユンジョンファンの選択は球際を松田陸に任せ周囲を関口、ボランチ、ヨニッチでカバーをするというもの。
この試合の松田はほぼ齋藤学を潰し切ったと言っていい。打たれたシュートはソウザに当てた1本のみ。

パスには周囲が徹底して潰しを行っており、相手の左サイドの驚異は殆ど感じなかった。

バブンスキーはW杯予選の影響もあり控えスタート。

一方の攻撃面は中断前よりスムーズになった印象も中澤の壁が厚い。
中澤に対して山村・杉本で潰れにいって零れを狙うシーンを増やしたい。

中澤はビルドアップが上手くないこともあり、攻守両面で中澤にボールを集め続けるのがマリノス決壊の近道に見える。
前半はスコアレスで終わったものの内容は確実に改善。
ただしCKが取れていない。
セレッソは今季得点が全てセットプレーの為マリノス側は相当神経を使っていた様子。

後半の早い時間でマルティノスがバブンスキーに交代。
マルティノスはスタートからずっと丸橋とやりあっていたが大きなピンチを作られることはなく完勝。

交代後のバブンスキー番はソウザの仕事に。
内容を見る限りソウザ1枚で十分に対応出来ていた印象。

遠距離ミドルの力はあったが、入ったら運が悪いぐらいの距離で一本あった程度。

後半14分、先制点はFKから。

ソウザが齋藤学に倒されて得たFK。ワンプレー前の金井の押し倒しの方がファールだったような…

右サイドから丸橋の左脚。ヨニッチをきっちりマークする中澤だが、ゴールに向かって来るボールに対して大きく弾き出せず。
零れ球を狙って大外で待っていた木本。
マーカーの金井が木本から目線を切って中途半端にボールを追った結果ドフリーに。
正確なボレーを叩き込んだ。

攻撃陣に期待した中澤と一緒に潰れる役をワンプレーでやるヨニッチとそもそもヨニッチに競り勝つ中澤は共に流石の一言。
しかしその後の金井と木本の質の差はそのまま試合結果に繋がった。

見直すと金井はキック前から殆ど木本を見ていない。
マンマークで守ってるのにあんなドフリーになってる時点でそりゃ失点するでしょ。
そもそもFK自体が関口に対する金井の対応が根本原因だったしなぁ…。

後半21分、その金井が交代。
マリノスは前の枚数を増やす。

結果的にカウンターのスペースが生まれたこと。山村のポジションチェンジも含めセレッソゴール前の密度が上がりスペースが無くなったことはマリノスの攻撃に大きなマイナスだったように見えた。

後半25分
関口→丸岡。
再び右サイドの走力を上げる采配だろう。
この采配が直後に当たる。

3バックの一角だったデゲネクが松田のケアに出てぽっかり空いたスペースに丸岡が走り込む。
そこに山口のスルーパス。

喜田のケアが遅れた上に対応が拙かった結果PKに。
喜田は蹴り出すべきだったがこれは結果論かな。
そもそも杉本の前に居た喜田ではなく中澤がスペース埋めておくべきだったような…。

柿谷のPKはきっちり隅に成功。
セレッソはJ1じゃ10本以上ずっとPK外してないらしい。初代8番は下手だった気がするけど。

終盤は柿谷のスルーパスに走り込んだ松田陸からの惜しいクロス等カウンターの怖さも見せ、去年のただズルズル引いて失点するサッカーとは見違える内容で0に抑えて勝利。

右サイドはストロングポイントを潰しつつ2得点を生むなど圧倒。
対マリノスのリーグ戦無敗を7試合に伸ばした。(因みに最後に負けた木村和司マリノスにはダブルを食らった)

次は王者鹿島。
今節より遥かに厳しい相手だが、浦和戦からは確実に改善されているので上位相手にどこまでやれるか見たいところ。



【余談】
試合後個人的に気になった鳥栖を後半から確認。
元々走力と守備組織のあるチームにシュートストップ能力の高い権田、鎌田小野に豊田イバルボと魅力的なチームになりそうな気配があったのだが。

リードされていたFC東京はウタカ投入。
ウタカの素晴らしいヘディングで追い付くと権田と守備陣の連続のやらかしであっという間に3-1。
東京は東京で林と守備陣のやらかしで失点。

最後に急なドンゴンのスーパーゴールで3-3。

派手だが酷い試合だった…。権田の2失点は擁護不可。相手が相手だけに気持ちが入り過ぎたのかアグレッシブなプレーが完全に裏目。
FC東京の方は森重の出来が。

というか何故ウタカは控えスタートなのか。
両サイドバック上がりとクロスが期待出来るチームだけに勿体ないし大久保を優先する理由がわからない。
控えを持て余してる感が結構ある。
コンディション不良でもあったのだろうか?東京の情報を追ってないからよくわからないが。

やっぱりイバルボはいい選手だなぁ…ただ前を向いた状態で持たせたい。
豊田がいるからサイドに置く方がいいかもしれない。