皆さんこんばんは。
夜磐です。

趣味になるものって、何かしら「ハマるきっかけ」ってありますよね。
読書が好きな人なら物凄く心に響く一冊を読んだとか、
散歩が好きな人なら滅茶苦茶気持ち良い場所を歩いたとか。
緩やかにハマったとか気付いたら好きになってたっていうパターンも
ありますが、ハマったきっかけになった記憶って、
色濃く耽美に脳裏に残り続けるものです。

さて、サッカー観戦を趣味の一つとしている当方ですが、
上記の話をわざわざ引っ張り出したことから伺えるように、
当方にもサッカー観戦にのめり込むきっかけになった瞬間があります。

それは、15年前の初秋迎えた頃。
2002年9月14日のことでした。

  cono

当時、黄金期の絶頂にあったジュビロ磐田ですが、
実は当方、この頃は今ほどに熱心にジュビロ磐田を
追いかけてはおりませんでした。
テレビで試合を放送していれば見ていましたが、
スタジアム観戦は年一回あれば良い方でした。
それが、この磐田-浦和戦だったのです。

当時はまだ磐田と浦和の力関係は、圧倒的に磐田が優勢でした。
まだ浦和が強くなる前の時期で、弱い印象しかなく、
まさか負けるとは思っていなかったのですが、なんとこの試合では
ミス絡みで2点を先行され、2点ビハインドで後半の
ロスタイムを迎えてしまったのです。

ちなみにですが、この年磐田は年間で3敗しかしていません。
この試合の時点では、まだ1敗のみでした。
「なんでよりによって見に来た試合で負けるんだろう」と
テンションが下がっていた後半ロスタイム、磐田が
ゴール前の角度のない位置からFKを獲得しました。

キッカーは名波浩。
誰に合わせるのかなぁ、とボケーッと眺めていた、その時でした。


本人以外の全ての人の予想を裏切り、
優雅な軌道を描いてゴールに飛び込んで行くボール。
一瞬の静寂の後に爆発するスタンド。
踵を返して自陣に走って行く背番号7。


なんだ、これ。
すっげぇ、かっけぇ。


本当に凄いと感じた瞬間って、声が出ないんですよね。
ガッツポーズをとるでも、絶叫するでもなく、
ただ立ち上がって呆然と名波選手の方を見ていました。
それまでの人生の中で他の何にも感じたことのないほどの憧れを、
名波選手に感じたのを今でも覚えています。

あの瞬間こそ、今日までプレーでも観戦でもサッカーに
関わり続けてきた日々を決定付けた瞬間でした。


今にして思えば、見ていたアングルもよかったです。
だいたい、下記の赤丸の位置だったんですよ。
coco

ちょうど軌道の延長線上だったんで、物凄く綺麗に見えたんですよね。

結局、試合はジュビロ磐田が負けてしまいましたが、
自分は今でもこの試合をスタジアムで見られてよかったと
心から思っています。


あれから、15年。
ジュビロ磐田を追いかけ続け、その過程の中で
酸いも甘いも噛み分けてきました。
もう二度と見るものか、と思ったこともたくさんあります。

でも、結局、この記憶が色褪せない限りは、
ジュビロ磐田は自分にとっての日常であり続けるのだと思います。


さぁ、2017年シーズンの開幕だ!!


夜磐