フットボール マンション

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2018年07月

1日に!2つも!レビューを投稿だよ!

ということで、皆様こんばんは。
夜磐です。

マッチレビューを書く時間がないなら試合見ながら書けばいいんじゃね!?
という思いつきの元、試合を見ながら書いていたメモをベタッと貼り付けます。
最後に総評を書いて、今節のレビューとしたく。

0-0 ジュビロ磐田

またスコアレス。



■前半
スタメン見た時は新システム持ち出してきたと思ったが、
DAZNでの選手紹介では旧システム。どっちだろう?
鳥栖はトーレスと金崎を出してきた。勘弁してくれよ・・・。

磐田さんはどうやら新システムではなく4-5-1をやってきてる模様。
どうでもいいけど今日は通信状況が悪い。さっきからDAZNが頻繁に止まる。
鳥栖は・・・なんだこれ?4-3-3?

3分、鳥栖のセットプレー。原川が蹴ってくる。
ファーサイドで小野がヘッドであわせて枠外。
大貴は競ってたけど見失ってた。
原川はいい選手だよなぁ。欲しい。

大貴がヘッドで金崎に落としてピンチ。
大貴、今日大丈夫か?なんか変だぞ?

トーレスには祥平がベタ付きしてる模様。

10分、磐田のFK。
今年は全然セットプレー入らない。これもイージーにクリアされた。
鳥栖守備堅ぇ。

15分、鳥栖CK。普通に防いだ。
ミスから献上したCKだったので決まらなくて良かった。

トーレスにロングパスが飛ぶだけで慌てすぎ。
体勢が有利なら繋がれることはないだろうし、
イージーに対応していいよ。

小野が松浦にショルダータックル。レイトだし普通にファウルだろうに
なぜかノーファウル。なんやねん(笑)

今のところ守備のミスマッチはおきてないけど、攻め手もない。
点が入る気配がほとんどしない。
まぁ、鳥栖戦はいつもこんなもんだよな。

カウンターにいこうとしたところを奪われて原川にシュート打たれる。
シンプルに出しちゃえばいいのにって思うけどなぜかそうしない磐田さん。

一方的な鳥栖ペースになってきた。
磐田さんは守備は悪くないけど攻撃が絶望的すぎて
守備にリソースを割けさせられずに圧を受けてる。
FKを獲得したが、これまた簡単に防がれた。
続けてCK獲得も、川又のシュートは明後日の方向に飛んでいく。
磐田さん、ヤバい。

鳥栖が選手もサポも判定に不満っぽいけど、体勢作ってるとこにレイトで
当たりにきてるからファウルとられるのは仕方ないと思う。

鳥栖の流れるようなサイドアタックでピンチ、大貴がクリア。
今のは危なかった。鳥栖が攻撃の形を作ってきた。
立て続けのCKでニアでトーレスヘッド。危ない危ない。
さらに裏に抜けたトーレスに綺麗に縦パス通ってまたピンチ。
この時間帯は非常に怖い。

鳥栖が前掛かりになったところで裏を突く川又と松浦。
アダイウトンがいればこういう時に最後まで完結できるんだけどね・・・。

38分、鳥栖のFKからCKのセットプレー連打。
原川、珍しいキックミスでボールが流れる。どうした?

川又のファウルの貰い方がうまい。
キムミンヒョクにカードを出させた。
往年の師匠を思わせる仕事ぶり。

前半終了。スコアレス。
どちらかといえば鳥栖が優勢。磐田さんはかなりきつい。


■後半
後半。両チーム選手交代はなし。
磐田さんはシステムもそのまま。

いきなり鳥栖にサイドをぶち抜かれる。
後半も胃が痛い45分になりそうだ。

小野が抜け出してシュート。決定的だったが残念そこは
カミンスキー。壁を作って跳ね返す。守護神やべぇ。

川又、せっかくクロスが通るもボーっとしてて気付かず
チャンスをフイにする。おい川又、君の仕事は点を取ることだぞ。

トーレスが裏抜けしてGKと1対1、ループシュートをカミンスキーが阻止!
カミンスキー大先生、大好きすぎる。

後半はなんかどっちも元気になって攻撃態勢。
磐田さんとしてはこういう試合の方がいいかもしれない。

後半は鳥栖がシンプルにトーレスに放り込んでくる。
磐田さん、こういうの苦手だから守備は本当にきつそう。
そして鳥栖CK獲得。入りそうな雰囲気がちょっとある。
やばそう。
と、思ったがやばくなかった。むしろカウンターでチャンス作った。
やりおる。

鳥栖はせっかくのトーレスを空中戦大作戦要員でしか使わないのは
なんとももったいないんだけど、それ以外での可用性がそこまで
高くなさそうなので、これしかないのかもしれない。

63分、鳥栖CK連発。
でも入らない。今日は原川のキックがイマイチ合ってないのだろうか。

上原は今日もよくボールサイドによく顔を出してる。
絶対的とまではいえないけど、さすがの存在感。

新里、ロングパスを中途半端な対応でCKに。
これは良くないプレー。新里は普通にやれてるのに、この間の鹿島戦の
パスミス以降、妙にハラハラするプレーをすることがある。
普通にやればいいよ、普通にさ。今まで通りに。

磐田さん、山田に代えて大久保。
山田はここ2試合途中交代でかなり良かったんだけど、今日はあんまり
存在感がなかった。藤枝東出身ってそういうキャラが多いの?

さて残り20分。
前半よりはどっちも点取りそうな気配あるけど、あと一押しが出ない。

72分、またまた鳥栖CK。
クリアも繋いでまたCK。これで鳥栖9本目。
さすがにあげすぎ。入らないとはいえ。

松浦に代えて荒木。
たぶん同じタスクをそのまま。
磐田は大久保投入から全然攻撃の形を作れてない。
形見せていこうぜ。

鳥栖はなんかもう磐田にはどんだけ持たせてても怖くねーよ、みたいな感じ。
実際それで間違ってないんだよなぁ。

意表を突いた田口のミドルシュート。狙いは凄く良い。
今日一番「おっ!」って思ったシーン。

ゲッ、豊田がくる!これは嫌だ。
入っていきなりポストプレーで存在感を発揮された。
この時間でギアを上げてくる鳥栖。

磐田さんはなんか攻撃が合わない。
なんか大久保が入ってバラけたような感じすらある。
大久保がミスってるわけじゃないんだけど、一気に攻撃モデルを
失ってしまったかのような、そんな感じ。

オロオロしている新里。鹿島戦のあれが本当にトラウマなんだろうなぁ・・・。

上原に代えてコースケ。
上原は今日も普通に良かった。
頼むぞコースケ。

せっかくセットプレーもらったのにイージーに渡してカウンター食らうという
アレな流れを披露。こういうのはダメ。

ロスタイム3分。
なんかもう動かない気がしてきた。

予想通りスコアレス。


■試合の感想

どちらかのサポじゃなかったら見るのが苦痛な試合でしたね。
どちらも攻撃が拙くて、偶発的にしかフィニッシュにいけないので
試合としての娯楽性は非常に低かったな、と。

鳥栖はあれだけあったCKがほぼ全て得点の気配無く跳ね返されたのが
なんとも痛かったですね。正直、上げても問題ないよ、くらいの
気持ちになっていました。キッカーの原川が今日はちょっと
イマイチキックがあってなかったかもしれません。
セットプレーあるぞ、と思わせておけば磐田にプレッシャーを
かけられたんですけどね・・・。
ただ、後半シンプルにトーレスを使うようになった作戦は適切でした。
あれで何回かチャンスを作ったのですが・・・磐田のGKが
カミンスキーなのが不運でしたね。

磐田さんは、もうなんかどうでもいいから次頑張って、としか(笑)
大久保が入った途端に攻撃の秩序が崩壊するのはちょっと気がかり。
良し悪し、ではなく、大久保が入ることで制限解除されて
各々がやりたいことを勝手にやってるような感じになってしまって
いるんですよね。ちゃんと連携しないと点なんか取れませんから、
それでだいぶ終盤の攻撃をつぶしたような気がします。
荒木も異常に球離れが悪い悪癖出てましたしね・・・。
一方で、あの妙ちくりんなシステムを放棄したことで
守備の堅さは若干ですが持ち直しました。
カミンスキーありきが前提ではありますがね。

ただ、新里がちょっと心配。なぜ彼はあんなにオロオロしているのでしょう。
中断前は堂々としていたものだったのに、なぜかここ3試合くらい
自分のところにボールが飛んでくるとバタつくんですよね。
そろそろ結果にダイレクトに影響してきそうなんで、メンタルケアは
ちゃんとしてほしいと思います。

今日は以上ッス。

皆さんこんばんは。
夜磐です。

もはや手遅れな感じもしますが、コンサドーレ札幌戦について、
サクッとレビューします。
ああ、もう鳥栖戦当日だよ!レビューが間に合わない!

幌 0-0 ジュビロ磐田


試合の結果は、ご周知の通りスコアレスドロー。
終始札幌が圧倒する展開だったので、札幌としては勝っておきたい
試合だったと思いますが、残念そこはカミンスキー。
磐田の守護神の大活躍により、得点を奪うことができませんでした。

磐田さんは前節同様、中断中に仕込んできた新システムを持ち出してきましたが、
これまた前節同様に機能不全を起こしました。
案の定というべきか、現状ではサイドへのケアがほとんど機能していませんね。
攻撃時ですらWBの背後のスペースには警戒が必要なのに、
相手ボールの状況でWBがサイドをがら空きにして最前線までプレスに
参加しているわけですから、リスクがあるのは当然です。
要は、それに対するリターンが現状では皆無なのと、
そのリスクを低減する仕組みがないのが課題でしょう。

札幌としては磐田が未成熟なサッカーをやってくれたおかげで
前半から一方的に攻める展開になりました。
磐田がこのシステムを放棄した後半20分以降も若干持ち直されつつも
チャンスは多く作っていたので、1点だろうがなんだろうがとにかく
点を奪って試合を決着させておくべきでしたね。
ジェイのPK失敗が痛手でした。

磐田さんは・・・ちょっと深刻です。
新システムの完成度がまだ低いのは私も見て取れるんですけど、このサッカーの
精度が高まってうまくいくイメージが全く掴めないんですよね。
もちろん、私は外野から見ている素人ですし、日々のリソースを
注いでる監督以下チーム関係者の方が、現状は正しく認識されているでしょう。
それゆえ、私からシステムの是非を問う意味はありません。
しかしそれでも、言いたくなってしまうこの現状。
「このシステム、本当に大丈夫?」と。

今はもう、あーだこーだ言わずに見守るしかありません。
磐田さんの勝利を粛々と願いつつ、今週末も観戦します。



皆さんこんばんは。
夜磐です。

ワールドカップによる中断を終え、J1が再開となりました。
我らが磐田さんは、絶対王者鹿島とホームで対戦。
中断前に連敗を喫していた磐田さん。
中断期間中に新システムを導入し、再開初戦を迎えました。

ジュビロ磐田 3-3 鹿島アントラーズ

整列

例によって仕事が忙しくて試合を見られなかったのですが、
帰宅後にディレイでフルマッチを観戦したので、感想をば。


■試合の流れ
序盤から鹿島が攻勢。サイドを制圧し、磐田を激しく攻め立てる。
セットプレー崩れから磐田に先制を許すものの冷静に反撃を行い、
前半のうちに同点、後半の立ち上がりには逆転に成功する。
磐田はシステム変更を行い、一時は再逆転するものの終始鹿島の
攻撃を抑えることができず、終了間際に同点に追いつかれて終戦。
3-3で引き分けとなった。



■試合の感想

逆転に次ぐ逆転ということでエンターテイメント性は高かったですが、
磐田としては問題点が多く浮上した試合となってしまいました。

まずは、中断中に仕込んできたという新システム。
3バック1ボランチということで、2013年の記憶がフラッシュバックして
不安しかありませんでした。配置としてはこんな感じだったようです。
スタート

上記の戦術の肝としては、後方からのオーバーラップを武器とする
田口と上原の武器をより生かすために、彼らの後ろに宮崎を
配置することでリスクを低減させることのようですね。
どちらかが積極的に前に飛び込んでいくことで、クロスが上がった時に
中の枚数を増やす狙いがあったものと思われます。


ところが、しかし。
上記のシステムは鹿島相手に全く機能しませんでした。
両サイドの小川と桜内が相手のサイドバックに当たってたんですけど、
対面する西と安西からの配球を阻害することができず、
WBの裏をバンバン使われてサイドが決壊しました。
恐らくチームのモデルとしては、WBの背後はボランチからストッパーが連動して
当たることになっていると思うんですけど、連携が全然できてなくて、
簡単にボールを持たれては突破され、サイドを散々に使われました。
あまりにもボールを持たれてしまったため、前半の途中からは自陣の深くまで
ノープレッシャーで招き入れてしまうことになり、完全に蹂躙されました。
厳しい言い方になってしまいますが、システムとしては大失敗でしたね。
鹿島に決定力があったら、前半のうちに3点くらい入っていたと思います。

翻って、先制点のシーンではシステムの長所がいい意味で出ました。
サイドからのクロスに上原がフリーで飛び込んであわせたんですけど、
以前まででありましたらあそこに上原が入り込む仕組みはありません。
その点では、まるっきり無意味だったわけではありませんでした。

ただ、弱点があまりにもはっきりと出てしまったので、成功か失敗かと
聴かれたら完全に失敗といわざるを得ません。



後半になってもこの状態が続き、「この試合やばい」と私は思っていたのですが、
さすがに後半15分になった段階で名波監督も下記のとおりに配置をシフト。
要は、それまでのやり方に戻したということですね。
交代


この配置変更により磐田が安定性を取り戻し、攻め込む機会が増えました。
いけるかな、という空気が出ていたんですけど、その空気を敏感に察した鹿島が
ゲームスピードを落としファウルなどでゲームを頻繁に止めることで
その空気をつぶそうとしようとしたので、さすが鹿島だな、と。
同じことをするチームはたぶん他にもあると思うんですけれど、鹿島はそういうのを
違和感なくやってくるんですよね。これがチームとしての経験値でしょう。

ただ、この時点で自分はあまり心配はしていませんでした。
慣れた配置に変更すればそう簡単に決壊することはなくなりますし、
その状態でまだ磐田のベンチには山田、山本、中野といった選手がおり、
仮に鹿島に守備を固められてももう一段階ギアを上げることができます。
残り30分になってようやく勝ち目が出てきたな、と思いました。

しかしながら、その矢先に新里の驚愕のパスミスで鹿島に逆転ゴールを
献上してしまったので、思わず頭を抱えました。
失点の流れ、タイミング、どちらも最悪の失点。
なんでよりによってこのタイミングで…。
この失点でこの試合は終わったと思いました。


しかしながら、この時、鹿島の陣地で面白い現象が起きていました。
鹿島の守備陣が、松浦を見失い始めていたんですよね。

なにがあったのか、というと、話をシステム変更前まで巻き戻します。
磐田は後半途中まで自陣に釘付けにされていたんですけど、カウンターを
狙って松浦だけはずっと前線に残していました。
前線のサイド寄りに位置取ってボールを受けようとしていた松浦ですが、
松浦はドリブラーでありながらスペースがあると活躍できないという
J全体でもかなり特異な性質の選手であり、そのタスクではほとんど
輝くことができませんでした。
松浦の魅力は、相手がブロックをセットしているエリアに単騎で突っ込み
スペースのギャップを突いたりすることにあり、いくらスペースがあっても
サイドでは全く生きないんですよね。

それが、システム変更によりいつも通りのピッチ中央でプレーするように
なったことで、相手のギャップを突きまくる長所が後半途中にして
突如として輝くようになった…んだと思います。多分。

鹿島にとって致命的だったのは、CBのコンビが犬飼と町田という若手コンビで
あったことでしょう。急にピッチ中央に現れた松浦に対する対応に苦しみ、
もたついている間に松浦の突破から同点ゴールをブチ込まれてしまいました。
これが昌子や植田だったら、急な性質変更にも冷静に対応したと思いますが、
経験値の少ないコンビでは早急に対応することができませんでした。


その勢いで磐田に逆転ゴールを奪われてしまった鹿島でしたが、その後に
しっかりと同点ゴールを奪ってみせるあたりはさすがの一言。
この試合に関しては、鹿島の攻撃の前に磐田の守備はなす術がありませんでした。



試合としては、完全に鹿島の試合でした。
引き分けに終わってしまった要因としては、遠藤が前半で退いてしまった
アクシデントや、鹿島のCKが何回も見逃されて磐田のGKになってしまった誤審など、
運による要素が大きかったです。なので、鹿島としては納得いかないでしょう。
心中お察しします。


■磐田さんについて

引き分けを拾った磐田さん。満を持して送り出したはずの新システムは、
連動性皆無でまったく機能していませんでした。
これを継続するかどうかはわかりません。あんまりこだわっていると、
2013年みたいなことになると思うので、さっさと見切りをつけてほしくはあります。

数少ないポジティブなポイントとして、上原の存在感を挙げます。
後方からブチ上がってゴールを仕留める姿には、去年の川辺の姿が重なります。
ボールを積極的に奪いにいける要素を含めて、いい選手になったなぁと思いますね。
ガンバ戦では悪い部分が出てしまいましたが、ポテンシャルの高さを
改めて証明してみせました。今後も期待しています。

新里については、あのミスはもう切り替えてほしいと思います。
重大なミスであったのは事実ではありますが、ああいうのは長くやっていれば
誰しも一度はありますし、守備の選手ならなおさら。
視界の外からこられていましたし、仕方ない部分もあったのかな、と。
繰り返しさえしなければ、これ以上は言及する必要はないでしょう。
個人的には、どちらかというと試合の最終盤のクロス失敗の方が気にして
ほしいですね。あれはちょっとガックリきました。


今日は以上です。

日本代表について書いたところで、今回は避けられないドイツについてのお話。

正直GLから毎試合書くつもりだった。
前回同様にそれはもう丁寧に。
私生活の忙しさはあれど結局書かずに終わった原因はとても書く気になれないフットボールを見せられたからという以外に答えようがない。

とても見返す気にはなれない3試合だが、簡潔に。
まずメキシコ戦で露呈した問題について。

このチームの構造的な欠陥は2016から変わっていない。

守備面に於いては、クロースとケディラの裏。ウイングの如く上がる両サイドの背後。
これが同時に発生することがわかりやすく致命的な欠陥の1つ。
攻撃面に於いては、前に人数をかけることによってスペースを必要とするプレーヤーが圧死すること。
そんな状況でのヴェルナ―とドラクスラーの同時起用は網にかかる海老のようなもの。

メキシコ戦においては、ヘクターが起用できずプラッテンハルトになったことも更に状況を悪くした。
明らかにヘクター程信用されていない様子が見て取れた。実際効果的なプレーは殆ど出来ず。

それぞれの問題についてレ―ヴは第2戦で一応解決を試みた。
ルディとロイスの起用。そして後半頭からのゴメス投入。
ルディは不運にも負傷退場。ギュンドアンに変更せざるを得ず、2センターの裏の問題は外的要因にて解決不可能に。
ゴメス投入でヴェルナ―を押し出す形はメンバー内では妥当な策だったと思う。
解決不可能になったカウンターに怯えながらも後半開始直後に追い付き、その後押し込むことに成功。
ただここでボアテングが致命的なミスを犯し退場。
攻守両面で彼の欠場は3戦目に大きな影を落とすことに。

いずれにせよ勝たねば事実上の敗退が決まるこの試合、1人少ないながらクロースの神業でどうにか勝ち点3を捥ぎ取った。

さて3試合目。レ―ヴが並べたのは明後日の方向を向いたメンバーだった。
何故かサイドのゴレツカ。不安定だったエジルがトップ下。一番前にはヴェルナ―。
再びクロースとケディラのコンビ。
ボアテングのいない状況で致命的な大穴を全開。

やべえ…と思った人は多いだろう。
結果は御覧の通り。これ以上語りたくもないというのが正直なところ。

2006年以降のレ―ヴのサッカーを見てきた中で一番気になるところが1つ。
「テンポフットボールどこへ消えた」
これ。

EURO2016では既に消えていた。
W杯2014にはあった。

今大会のドイツの攻撃は相手が引くのを待ってからよし崩すぞというプレーばかり。
相手の戻りが速いのは勿論だろうが。
重心を下げボールを渡すという戦略が以前は出来て今回は出来なくなっていた。

ヴェルナ―が活きるのはそういうチームだったはず。
そして奇しくもコンフェデを獲ったチームにはそれが出来ていた。

2016EUROでは出来ていない。
2017コンフェデでは出来ていた。
2018W杯では出来なかった。

押し込むパターンならヴァーグナーは必要だった。
また、ルディの負傷が痛かったとはいえ、もう1人守備的なボランチは必要だっただろう。

有り得ない話だがシュティンドルとマイヤーがいればなぁとか考えてしまった。
必要ポイントとはずれるけども。
あと本職右サイドバックは必要かもしれない。
キミッヒのビルドアップの能力は素晴らしい。
ただ、守備の選手としてはラームと比較するのもおこがましいレベルだろう。

様々な課題を放置し理想を追求して殴り続ければ勝てると思っていたレ―ヴは大きすぎるしっぺ返しを食らった。3チームとも肉を切らせて骨を断つかのごとく、攻撃を浴びながらも致命傷を避けてドイツに致命傷を与えた。

史上初のグループステージ敗退。
戦後ドイツがベスト8以下で消えたことは無く、この結果はフットボール史における大スキャンダルである。結果だけを見ればW杯史上最悪のドイツ代表が今回のチームだったということになる。

W杯に於いて理想に殉じて死ぬほど下らないことはない。「俺達のサッカー」の末路はここにあった。

大会後の体制がどうなるのかはわからない。
個人的には体制ではなく思想の問題だろう。

コンフェデ王者、U-21 EURO王者の若手選手を多数抱えたこの国がこの後どこに向かうか。
それは今後のドイツ代表コーチ陣の思想に掛かっている。

皆さんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

前回の記事の通り私は現在の日本代表の評価及び、監督・会長の判断の評価は結果のみで行うと発言しておりました。
そして判断基準はGLを突破するか否かでのみ行うとしております。
結論から言います。今回の監督交代は成功だったと。

未だ止まぬ協会や選手達への批判は、個々の感情に過ぎないので好きにすればいいと思う。
ハリル監督を続けていたらどうだったのか。これは無意味な議論に過ぎない。
あくまで田嶋会長は「GL突破の確率を上げる為に指揮官を交代させた」
結果としてGLを突破した。

監督交代の目的自体は完遂された。
これが現実。

ハリル監督だったら誰が呼ばれただとか、ハリル監督でも突破したかどうかとか。
ハリル監督だったらベルギーorイングランドに勝てただとか各々持論を述べるのは自由だが確認の方法はない。

監督交代を機に協会批判を強めて日本の試合なんて見ないと言いだした多数の自称サッカーフリークや3連敗は確実だと言い切って批判する準備をしていた人間にとって今回の結果は歯軋りしたくなるのかもしれないし、引っ込みがつかずにあの手この手で攻撃したくなる気持ちも分からなくないが。

それとは別にこんな意見をよく目にする。
西野監督で勝っても未来に繋がらない。将来の為にハリル監督で行くべきだった。
これがよくわからない。

そもそも勝とうが負けようがブツ切り4年で終了の現行のやり方で、長くともW杯終了までで終わったハリル体制が3ヶ月伸びたらどう将来に繋がるのか。
これは元々の協会の体制の問題でもあり、今回の短期的な判断とは別の問題である。

尤も日本に腕のある外国人監督が4年以上のスパンで来てくれるのかどうかは正直わからない。
継続性だの将来への財産だのを語れるような権限は少なくとも今の代表監督には与えられていない。どう転んだってあと3ヶ月でサヨナラ。
8月以降の新監督は全く別の代表を作るだけのことだ。

そもそも裁判結果も出てなかったアギーレを追い出した時点で継続性という観点で言えばブラジル→ロシアとしての今の代表は正当性をとっくに失ってる。
ハリルもまた緊急で代打として呼ばれていたことを大半の人間は忘れているのかもしれない。


同時に選手批判の声も強くなっている。
クーデターだ何だと正直下らない。

選手はそれぞれの立場で意見を言うものだ。
そしてピッチ上での決断は監督が下し、体制については協会が下す。
協会が下した判断で選手が批判されるのはおかしな話だろう。
監督が変わった結果状況が良くなる選手も悪くなる選手も居て当然。
そういったプラスとマイナスの中で最終的に結果が出るかどうか。
ただそれだけのこと。

今大会の選手の評価は今大会のピッチ上のプレーで行われるべきだろう。

更にもう1つ、今の日本代表は4年後の日本代表の為のものではないということを理解するべきだ。
今選ばれてる選手は目の前の大会に勝つ為にやっている。
4年後勝つ為の実験台になる為に試合をしているわけじゃない。
次の為に○○を入れるべきなんてのは目の前の大会に掛けている人間に礼を欠いている。

中島、堂安、久保らが外れたことをクローズアップする声もあるが、彼らの誰がスペインで2年ポジションを守り、ドイツでCLに継続的に出るクラブで主力として活躍したのだろうか。
或いはオランダで3試合1ゴール以上のペースで活躍していたハーフナーマイクを呼ぶべきだと彼らは叫んだだろうか。代表選考に於いて西野監督の選択は最大公約数的なものだった。
特に激戦区の2列目についてはトップリーグを理解している人間のみの選出。

結果として今の代表は日韓・南アに並び歴代最高記録のベスト16に立った。

ここから先どうなるかはわからない。
既に行われたベスト16の2試合は皆モンスターに見えるレベルだった。
そしてベルギーもそこに引けを取らないチームだ。

どう転んだとしても応援ぐらいはしてやりましょうや。
今彼らを批判したってマイナスにしかならない。

そもそもスポーツの人気が一時の空気に左右されてしまうこの国で、結果を無視した批判を繰り返すことは監督交代より遥かに凶悪な形で日本サッカーの死に繋がる。
Jリーグという足場が出来たことでそう簡単に終わることはないだろうが…。
Jリーグ以前の日本を生きた人々にとって、それはきっととてつもなく恐ろしいことなんじゃないかと私は思う。

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