夜磐です。
昨日、等々力競技場に、川崎フロンターレvsジュビロ磐田の試合を
見に行ってきましたので、そのレビューを記載します。
猛烈な雨の中での試合になりました。
まず、この試合のレビューに先立ちまして、少し個人的なお話を。
この日の等々力競技場には、列整理の時間帯から猛烈な雨が降りました。
当方、家を出た時に晴れていたため、雨具を持たずに出発するという
選択ミスを犯し、待機列に並んでいる最中に強かに雨に打たれました。
といってもこの日は濡れても困るものは持っていなかったので、
タオルだけかぶってじっとしていたのですが、その時に隣に並んでいた方から
「風邪ひきますよ」と声をかけて頂き、傘に半分入れて頂きました。
また、入場までずっとお話をさせて頂き、試合もお隣で連れ立ち、
ハーフタイムには前半に叫びすぎて喉がガラガラになっていた私のために
お飲み物をご調達して頂いてしまいました。
当方、これまでサッカーの試合を200試合以上観戦してきておりますが、
現地で知り合った初対面の方にこれほど親切にして頂いたことはございません。
帰り際に精一杯のお礼は述べさせて頂きましたが、どれだけお礼を申し上げましても
言い足りません。この場を借りて改めてお礼を申し上げたいのと、こんなに親切な方が
いらっしゃったということを、このブログを読んで下さる皆様に知って頂きたく、
ここに記載しました。本当に、ありがとうございました。心よりお礼申し上げます。
さて、試合のレビューです。
3週間ぶりの再開となったJ1リーグ。ジュビロ磐田は中断前の時点で5連勝を記録し、
現在のJリーグの中で指折りに勢いのあるクラブと言われています。
しかし、今日の相手はこちらも好調で3位につける川崎フロンターレ。
前期の対戦ではホームで力の差を見せ付けられ、完封負けを喫しています。
現在、ギリギリで上位グループの一角にしがみ付いている磐田。
Jリーグでも屈指の強豪との対戦となるこの試合は、今後も磐田が上位争いに
加わる資質があるかを問われる一戦になります。
非常に重要なこの試合、結末やいかに・・・。
川崎フロンターレ 2-5 ジュビロ磐田
得点者
川崎)エドゥアルド ネット、森本
磐田)川辺×2、櫻内、アダイウトン、川又
■試合の流れ
試合は序盤から打ち合う展開。8分に磐田が川辺のゴールで先制すると、
12分にはセットプレーでエドゥアルドネットが決めて早くも同点。
その後は川崎が得意のスタイルを打ち出しボールを支配するが、
24分に中村俊輔のキックに櫻内が頭で合わせて磐田が勝ち越す。
その後は川崎がボールを支配し得意のパスワークを披露するも
磐田が自陣をガッチリ固めて対抗。後半の序盤にカウンターと
相手のミスに付け入り、立て続けに3点を叩き込み試合を決定付けた。
川崎は、磐田のムサエフが退場した後の後半37分に1点を返したが
反撃はこの1点に留まり、タイムアップ。磐田が5-2で川崎を下した。
■試合について
ボールを支配する川崎とカウンターを狙う磐田というわかりやすい試合展開。
川崎のミスに乗じて磐田がロングカウンターを何回か成功させてこのスコアになりました。
こういう試合って、評価が物凄く難しいんですよね。
コンセプトを忠実に実行し、チャンスを大量に作った川崎の戦いは評価に値します。
難易度の低いサッカーを選択した磐田よりも川崎の方がチームとしての完成度は
高いのですが、だからといってこのスコアの試合で、負けたチームの方が優れていたと
コメントするのはさすがに無理があります。
ポゼッションvsカウンター。
アンチフットボールの是非を問う、地平線の彼方まで平行線を辿るであろう論争。
私は磐田ファンであるが故に、先方からやっているサッカーを揶揄されても
「だから何?勝ちゃいいでしょう」と思ってしまうのですけれど、
もし磐田がポゼッションサッカーをやっていて今日の磐田のようなチームに負けたら、
「カウンターサッカーめ」と不満を感じると思います。
だからもう、立場次第なんだろうなと思うことにしました。
話題が試合からズレてしまいましたね。
この試合のポイントは、川崎がシュートを何度もポストに弾かれる不運に見舞われたこと、
焦れてミスをしてしまったこと、磐田が精度の高いカウンターを使ったこと、
この3点として、試合の総評とさせて頂きたく思います。
■ジュビロ磐田について
中断期間の3週間、この試合に向けてエナジーを注いだことが伺える試合でした。
名波監督の試合後のインタビューで、「川崎には怖いパターンがある。
失点はそのパターンではなかったが、危ないシーンが3回くらいあった」とコメント。
この「怖い川崎のパターン」が何か気になって、帰宅後に川崎のダイジェストを
何試合か見てみたのですが、恐らく中盤から前線に向けての鋭いスルーパスからの
シュートというパターンのことなのではないかと思いました。
そのパターンで3回危ないシーンがあったかは覚えていませんが、
今日の磐田の失点はセットプレーとロングパスで、失点したパターンとは違いますしね。
仮に自分の読みが当たっていたとしたら、人数をかけてゴール前を固め、
なおかつムサエフと川辺で縦パスに対するフィルタを張った名波監督の選択は
間違っておらず、実際に機能していたと思います。
川崎はカウンターで仕留めなければいけないチーム。
これも、正しい読みだと思います。川崎サポの皆様におかれましては、
カウンターサッカーをされたことを不快に思うのではなく、
そうでなければ点を取れないチームと認識されている、ということで
何卒お気を鎮めて頂きたいところです。
あとは、いい加減もうしつこいかもしれないんですけど、川辺ですよね。
パス回しを得意とする相手に対し、焦れることなくムサエフと共にブロックを作り続け、
機を見たオーバーラップで2得点を記録。チャンスと見るや開始直後でもゴール前に
飛び出す積極性のなせる技ですね。本人のコメントにもある通り、上がるタイミングの
判断が正確になってきたな、と。上がって攻撃が失敗した後の切り替えも迅速ですし、
攻守両面で存在感は非常に大きくなっています。今後、もっと大きなステージに進める
可能性は十分にあると思います。
この勝利で連勝を6まで伸ばした磐田。
中位グループから離れ、上位戦線に踏み留まっています。
ほんの2,3年前を思い返しても、J1で上位争いに絡めるなんて、夢のようです。
豪雨の中、難所を越えた磐田。夢の続きを、少しでも長く見させてほしいと思います。
試合については以上です。
以下、トピック。
■デスYMCA炸裂
年に一度の恒例行事になっている、川崎フロンターレのホームゲームでの
西城秀樹による「YOUNG MAN」の生歌披露。今年は、この磐田との試合で
生歌披露が行われました。観客を大いに盛り上げるイベントなのですが、
実はこの歌を生で聞いてしまったアウェーチームは、
J2に降格するというジンクスがあります。
去年の記事で恐縮ですが、詳細は下記を参照。
http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=17484
【注目ジンクス】西城秀樹の「デスYMCA」で新潟がJ2降格!? 降格確率は「86%」
前田遼一のデスゴールが注目を集めていた頃、いろんなチームが「ウチにあるぜ!」と
様々な呪いをアピールしましたが、それらの数ある呪いの中でも豊富な実績(?)
を誇るジンクスです。当方、この手のジンクスは論じるに値しないと考えていますが、
今年のYMCAが磐田戦と知った時は「やってくれるなぁ」と嫌な気持ちになりました。
画面中央下部の車上に写っているのが西城さんです(笑)
前述の通り、この試合は磐田の今後を占う意味で重要な試合ではありましたが、
個人的にはこのデスYMCAの呪いを跳ね返すためにも勝ってほしいところでありました。
ハーフタイムにヒデキが歌っている時には、大人気ないながら、
「かかってこいよデスYMCA、跳ね返してやるよ」とイキってしまいました。
結果は既出の通り、5得点のゴールラッシュで磐田が快勝。
勝点は34に達し、十分にJ1残留を狙える勝点となりました。
勝利の瞬間、デスYMCAが頭によぎり、物凄く気持ちよかったですね。
この調子で勝点を重ね、ジンクスを打ち破ってほしいと思います。
■名波監督の鹿島愛
以前から鹿島を褒めるコメントを数多く残し、鹿島への愛が噂されている名波監督。
この日も試合後のインタビューで、鹿島への愛情を叫びました。
この試合で磐田は、5-1にした後に1点追い上げられてしまったのですが、
そのことに関する名波監督のコメントは以下の通り。
「5-1から5-2になるまでのあの時間帯が、まだまだふわふわしていたと思う。
アントラーズだったらこんなこと絶対にしないような展開だったと思う。」
監督、どんだけ鹿島好きなんですか・・・(笑)
まぁ実際鹿島は、磐田が川崎と打ち合いを演じる同時刻に甲府相手に3-0の快勝。
王者たる磐石ぶりを見せ付ける勝利をあげています。
名波監督が理想として挙げるのもわかりますね。
現状ではチームとして大きな差をつけられてしまっていますが、
いつか鹿島に肩を並べられるように、精進を続けていきたいところですね。
今日は以上です。