ハイバリースクエアをご存知だろうか?

2010年にロンドンで完成したマンションの名前である。

「ハイバリー」と聞くとハッとするフットボールファンは多いであろう。そう、地元ロンドンのフットボールクラブ、アーセナルが1913年から2006年までホームスタジアムとして使用していたのがハイバリー(正式名称:アーセナル・スタジアム)である。

その長い役目を終えたハイバリーのスタンドを改築してマンションにしたのがこの「ハイバリースクエア」だ。

 
 

 旧ハイバリー
ハイバリー

 (スタジアムだったハイバリーと現在のハイバリースクエア)


当時の面影を残したこのマンションに住んでみたいという方もたくさんいるだろうが、やはりかなりの人気物件で購入は難しいらしい。参考までに価格も調べると、最もお手軽な駐車場なしの
1ベッドルームで£325000(約5800万円)という情報を得た。庶民には厳しい…

 

実は、当ブログの設立当初からこのハイバリースクエアこそ「フットボールマンション」ではないか、と考えている。このマンションの各住民がベランダから中庭となっているピッチを眺めながら、どこか別のスタジアムで行われた昨日の熱戦を思い出して文章を綴る。そんな素敵な場面を妄想してもいいじゃないか。

さて、そんな危ない妄想をしている最中、管理人からある発表があった。

 


【ポンチョビ・公式】住人の皆様及び読者の方々へのご報告。

 

この記事によると「マンションの増築工事=新規住人の迎え入れを行います。」だそうだ。

 

そう、妄想ぶち壊しである。

ある日突然、地面から続々と巨大なクレーンが生え、過去の思い出が詰まったピッチの上には集金の為の建物が増築され、我々の共有すべき素敵な光景はただの団地に成り下がった。管理人のこのような横暴を我々住民は許していいのだろうか?(付け加えると管理人にはW杯期間中の不正疑惑もある。)


僕はこの動きに反抗しようと考えた。住民が全員薄汚いただの団地に詰め込まれてしまっても、僕だけはこのハイバリースクエアに住み続けよう。誰がなんと言おうがフットボールマンションはフットボールのマンションじゃないとダメだ!

 

さて、盛大な前フリは終わった。これから僕は連載企画を勝手に始める。この反抗の象徴ともいえるハイバリースクエアがタイトルだ。住民のほとんどが国内サッカーについて書いているので、読者層もそんな感じだろう。そんな人達がイングランド・フットボールに対する興味を少しでも持つような、面白おかしい事件、関連するつぶやきなんかを週刊で紹介していこう。

 

 

 

……決して住民が増えて、自分がこのままでは追い出されるんじゃないかという焦りに駆られたわけではない!絶対違う!

 

 

第一回となったこのハイバリースクエア、初回にふさわしいビッグネームがちょうど話題を振りまいてくれた。

マンチェスターユナイテッドのキャプテン、ウェイン・ルーニーだ。彼がエヴァートンからマンチェスターユナイテッドに移籍してデビューしたのがちょうど10年前、2004928日だ。チャンピオンズリーグの舞台に立った18歳のストライカーは、トルコの名門フェネルバフチェを相手に、デビュー戦でハットトリック+1アシストという、衝撃的なデビューを飾っている。

そのルーニーのユナイテッドでのデビューの十周年記念、の前日(9/27)に行われたウェストハム戦で事件は起きた。
2-1でリードして迎えた後半15分、ウェストハムのスチュワート・ダウニングが自陣からドリブルすると、背後から追いかけるルーニーがダウニングの足を蹴りあげて一発レッド。これによりルーニーは今後3試合(エヴァートン、ウェストブロム、チェルシー戦)に出場停止となる。尚、ルーニーの退場によって10人になったユナイテッドは残りの三十分、ウェストハムの猛攻を凌ぎ切り、2-1で勝利している。現地の報道では不調のユナイテッドへの煽りを込めて「Huge upset!!(大金星!!)」と扱われている。 


 問題の退場シーン


 


ルーニーの退場により次節の先発が濃厚となったMFファン・マタはこの表情。
 


そして、夜中には反省するルーニーの姿が見られたとかなんとか…



あぁ疲れた。笑
突然連載という形で自分を追い込んでみました。1週で終わるかもしれないですが、なんとか毎週書けるように、面白いネタがあるようフットボールの神様に祈っておくので皆様よろしくお願いします。